for now and forever3 (ページ24)

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124話.神ページ24

砂埃が吹き去ると、そこには、動かなくなったロダンと激しい呼吸を繰り返しながらも未だ拳をオレンジ染め上げた照史がいた。

桐「許さない…絶対…許さない…」

照史はゆっくり立ち上がると、再び拳をオレンジに染め上げ、動かなくなったロダンに何度も何度も殴りかかった。

あまりの気迫に声が出ない。

藤「こんなん…続けてたら照史の方が参ってまうやん…」

流星がボソリと呟いた。

今の照史は自分のフォースの限界を考えず、ただ闇雲に力を振るっているように見えた。

神「…照史！！照史もうやめや！！！」

何度も呼びかけてみるけれど照史は聞こえていな様子で拳を振り上げ続ける。

その時だった。

隣にいたしげが立ち上がり、すたすたと照史の元へ歩み寄っていった。

神「しげ…なにするん…」

俺が言葉を発するまでもなく、しげは赤く染め上げた手で照史の振り上げた拳を掴み、もう片方の手で照史の頬を平手打ちした。

パァンと乾いた音が室内に響き、照史としげの荒い呼吸だけが聞こえる。

重「なぁ…照史？…俺らの目的忘れたんか？」

照史がハッとした顔で俯いていた顔を上げた。

しげに打たれた頬は赤くじんわりと高潮している。

重「なぁ…俺らの目的、忘れたんか？」

しげは照史の胸ぐらを掴みながら強く揺さぶった。

照史の目が大きく見開かれる。

重「……淳太を！！助けることやろが！！！！そんなんに、構ってる暇あったら、行ったれや！！助けたれや！！！淳太んこと！！！！」

しげの瞳は今にも涙が溢れそうなほど、真っ赤に充血している。

重「淳太が一番信じてるのは、俺でも、他のやつでもない。照史！あんたなんや！！！…なんでそんなんにずっと夢中になってんや！！どうでもええやろあんなやつ！！！！永遠誓った相方なら、真っ先に駆けつけたれや！！あいつんとこに！！！」

照史の見開かれた目から大粒の涙がぼたぼたと流れ落ちた。

桐「…ご…めん…」

絞り出すような声で、照史がつぶやく。

重「謝んなら、淳太に謝ったれ。ほら。」

しげが照史の背中を押す。

桐「淳太くんごめん。…今、今助けるからな…！！」

照史が足をオレンジに染め上げ、淳太の元に勢いよく駆け上がった。