118話.神 ページ18
壁に取り付けられた無数の彫刻が、それぞれの武器を手に一斉にこちらへ飛びかかってきた。
スピードが速い…数も多い…倒しきれない…
その刹那、爆発音がして砂埃が舞う。
藤「…大丈夫？みんな…。」
砂埃が消え去った後、全身を青い光に包んだ流星が周囲に無数の鉄球を漂わせながら佇んでいた。
神「りゅーせー…」
藤「あいつら意外と脆い。あとは俺がなんとかする。みんなは早く淳太んとこへ！！」
そういえば、いつのまにかロダンの姿も消えている。
おそらく、淳太がいるあの扉の奥。
しげと照史といっしょにテレポートで扉に向かう。
2人に目配せを送ると、2人は拳をそれぞれの色に染め上げて振りかざした。
しかし…
重「…なんや…これ…」
2人の拳に込めた光は扉に到達すると同時に消えてしまう。
何度も繰り返し振りかざすけれど何度やっても同じことの繰り返し。
おかしい…
神「ちょっとええ？」
石造りの扉をもう一度よく調べてみる。
扉に取り付けられた鍵穴の他に変わった物は何も付いてない。
なんも変わったことはなさそう…
…いや待て…この色…
石造りの扉をもう一度確認する。
見たことのある色の粒子…
消能石。
つまりこの扉は、フォースが使えない。
鍵がないと開かない。
神「照史、しげ、この扉消能石が使われとるわ。鍵ないと開けられへん。」
桐「…そんな、はよ淳太くんとこ行かなあかんのに…。」
重「照史、しゃーない。みんなで鍵探すんや…。」
その時だった。
再び大きな爆発音が場内に鳴り響いた。
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作者名：そら | 作成日時：2019年5月8日 18時
