【3104 Birthday Box】 1126 BD 2015 (ページ11)

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大野はできるだけ顔を動かさないようにして、横目で二宮を見る。

えらく満足気な顔で…まあこれはいつものことだが…眠っている二宮の顔に、大野はいっそのこと枕を押し付けてしまおうかと思った。

今、この部屋にいるのは二人。

押し込み強盗のせいにすれば、何とかごまかしきれるかも。

いや、でもこのタワーマンションに押し込み強盗入るか？

受付にコンシェルジュもいんのに？

あ、俺、昨日の飲みの席で、翔くんや松潤、相葉ちゃんたちの前で

(あ、この三人は同じ団地の幼馴染ね。月に二、三回は集まって飲み会すんだ)

二宮に「死ね」って言っちゃったわ。

だって昨日は、何度も何度もリテイクされて締め切りギリギリでやっと出来上がった作品を上司にボツにされて。

がっくりきて落ち込んでんのに、隣で涼しい顔して飲んでいる二宮に腹が立っただけ。

ただの八つ当たり。

…やっぱ、いの一番に疑われんの、俺だよなぁ。

逃げ足には自信がある。

オーラ消すの上手いから指名手配されても簡単には気づかれないだろう。

いや、でも、さすがに犯罪者ってのはまずい。

いくらなんでも親にも申し訳ないし、姉ちゃんがお嫁に行けなくなったりしたら困る。

もっと推理小説とか読んどきゃ良かった。

そしたら、完全犯罪のトリックとか何か思いついたかもしれない。

それに。

ずっと…ずっと俺たち、親友だっただろう？

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