逢いたい (ページ43)

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康二「なら…」

大西「ジーコは目の前で龍太くんが倒れた僕の気持ちが分かるん？」

康二「流星…」

大西「怖くて…僕何も出来へんかった。そこに薫太くんが来てくれなかったらずっと突っ立ってたままやった…誰よりも龍太くんの事が好きなジーコやから心配してる事も、龍太くんの分まで頑張ろうとしてる事も見てれば分かるよ。でも…怖いもんは怖いねんて…」

大吾「大にっちゃん」

大西「…龍太くんが僕らの前からいつ居なくなるか分からん状態やねんで？…こんなんでピリピリしてさ…傷付く事分かってねやろ？だったら…精一杯支えればいいだけの話やんか。大人同士…ぶつかってみっともないよ…」

康二「流星…」

大西「こんなの誰も望んでない。いつも一緒に居るなら分かるやろ」

康二「…っ…」

大西「…龍太くん居らん時誰がまとめるん？ジーコちゃうの？こんな事で喧嘩して…絶対悲しませるよ？…大人なんやったらしっかりしてや」

康二「…ごめん…」

大西「…一番心配してんのは…ジーコじゃない。…龍太くんのお母さんがきっと一番心配してる。…ジーコ、周りを見て。僕らは何のために居るん？苦しみで解決したって…いつかは思い出す事になる。その繰り返しやで？龍太くんの為に頑張るんやろ？なら…こんな事で喧嘩してる場合じゃない」

康二「…そやな…」

照史「アイツさ、いつも明るいけど…ホンマは苦しくてしゃーないねんで」

大吾「え…？」

照史「俺と淳太くんとか濵ちゃんは、一緒にやってた時もあるしさ、グループも組んだ事あんねん。アイツの周り…いつも先輩だらけでさ…一番後輩やってん。だから…辞めたり俺らがデビューした後…自分のキャラとかに困ったと思うねん。年下ばかりで…上には、文ちゃんしか居らんかった。そんな時…康二たちと活動するようになってさぁ…どんなに苦しくても、どんなに辛くても、どんなに…しんどくても、苦しい、辛い、しんどいって言うた事ないねん。いつも押し殺して…笑顔で居って、周りに心配かけない奴やねんて。家族にも…1人で苦しんでたのかもしれへんねん…誰にも言わんと…」

真鳥「照史…」

照史「…何言われても耐えて来て…辛くない訳がないやん」

崇裕「そやな…でも、龍太は…気遣い屋さんやから無理してたのかもな」

智洋「濵ちゃん…」

崇裕「今ぐらい…楽にしたってや。龍太は…努力家やから、皆の見えへん所で苦労して、努力して…今の位置に居んねん」