人間なんか信じひん (ページ34)

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信五「そしたら解雇やから」

隆平「信ちゃん…」

信五「お前ら、行くぞ」

康二「はいっ」

廊下

信五「マルお前はこのまま龍太連れて帰れ。帰ったら神ちゃんに手当してもらい」

隆平「けど…」

信五「ええから。事情は説明しとく」

隆平「…はい」

康二「…大吾…」

大吾「大丈夫。ね？」

康二「…おんっ」

シェアハウス

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝｯ

隆平「ただいま…」

裕「おかえ…ってどうしたん！？」

崇裕「えっ…龍太？」

隆平「ごめんな…神ちゃん」

智洋「は、はいっ」

隆平「手当てしてくれる？」

智洋「分かりましたっ」

裕「どういう事や」

隆平「…畠山さんに…やられて…」

裕「まさか……嘘やん…」

亮「そいつどうすんねん」

隆平「信ちゃんが解雇にしてくれるって…」

忠義「さすが…」

裕「やる事怖いなアイツ…けど…何で？」

隆平「…龍太から電話あってさ…けど…」

裕「けど？」

隆平「きっと…声出ないと思う…」

裕「え…？」

隆平「過去の事思い出して…龍太…声出なくなるかも…」

亮「何でお前が泣きそうやねん」

隆平「だって…」

亮「別にさ、死ぬ訳ちゃうねんで？」

隆平「…っ…」

忠義「それに、龍太の事守るって約束したんやろ？だったら守ってやらな」

隆平「…うん…」

智洋「酷い…」

崇裕「ホンマやな…」

照史「それにしても…元からの傷なのか…」

智洋「ちょっと酷いよね…」

照史「古傷が…新しい傷よりも酷いって…」

崇裕「どういう事や…」

稽古場

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝｯ

真鳥「大丈夫でしたか？」

信五「あのままでやらせるのはアカンと思たからマルと帰らせた」

真鳥「そうですか…」

信五「…本番までには間に合わせるけど…」

康二「傷とか…残ってるかも…」

丈「傷…」

康二「うん…」

信五「まぁ…そっとしといたって」

丈「わかりました」

信五「頼むわ」

丈「はい」

シェアハウス

龍太「ん…」

崇裕「起きたか？」

龍太「…ま…ゃ…」

崇裕「大丈夫か？」

龍太「…ぇ……で…へ…」

崇裕「声出えへんの？」

龍太「ｺｸｺｸｯ」

隆平「大丈夫？」

龍太「ｺｸｯ」

崇裕「声が出ないって…」

隆平「…っ…」

龍太「うぅんっ…」

照史「無理に出そうとせんくてええよ」

崇裕「筆談でええ？」

龍太「ｺｸｯ」

～数時間後～

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝｯ

康二「るーたくーん！」