お前がいなきゃ (ページ17)

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紫耀さんとお話をしてから、謎に気まずくなってしまい避けてしまっている。

会えば挨拶はする。

ただそれだけ。

紫耀さんは人気者。

俺とは天と地の差がある。

優しくて、イケメンで、文武両道で、お金持ちで、陽気で、

俺とは反対を生きて来た人だ。

多分この人が居れば世界なんて簡単に変わってしまうだろう。

そんな凄い人と一緒にカフェに行ってしまった俺は、つくづく人生の”運”を使い切ってしまったのではないだろうか。

そんな事を思いながら図書館にある

「白雪姫」

を取った。

白雪姫には、王子とお姫様が居る。

勿論その2人だけじゃ物語はできない。

【モブ】がいい役割を果たせば、

その人生はいいものになるだろう。

俺は、いい役割をしない【モブ】だ。

多分、絵本にも書かれない【モブ】

「ひっそりと過ごせれば、人生は安泰だ。」

「って誰が言ってたっけ？」

そこで俺は寝てしまった。

，

謎だ〜。
by作者