七者択一を迫られて…（続 all） (ページ21)

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☆ ページ21

むぅ…そろそろ限界かもしれない…

何が限界なのかって？そう、私はトイレに行きたいのだ。

なんだか今日は一人でいるのが危ない予感がして、何とかオフィスで色々と済ませていたのだが、トイレはどうにもならない。

ちらっと航平さんの方を見る。

幸い、作業に没頭していて、こちらには気づいていないらしい。

(…行くなら今しかないよな！)

なるべく静かに立ち、オフィスを後にした…
－－－－－－－－－－－－
『ふぅ〜…』

本当に危なかった…危うく漏れてしまうところだった…

安心しきって、廊下の角を曲がると人の気配を感じた。

『…っ！』

…一瞬しか見てないけど、今のは分かる。航平さんだ。

咄嗟に廊下の曲がり角で足を止めた。ここならあっちからなら角度的に見えないだろう。

そっと、航平さんを見ると、何かソワソワしている感じだけど…

もしかして、待ち伏せ？

いやいや、そんなことは無いだろう。だってほとんど音立てずに来たんだよ？

なんやかんやグルグルと頭をフル回転させて考えていると…

　wtnb「ねぇ、」

『ひゃい！』

しまった、ここにいたことが気づかれていたらしい。

必死に考えていたから、近づいていたことに気づかず、驚いて変な声を出してしまった。

　wtnb「なんか今日ビックリしすぎじゃない？大丈夫？」

『あ、いや、あの…大丈夫です！』

そーお？と言って不思議そうな表情を浮かべた。

『私はオフィス戻るので！それでは…』

と言って、戻ろうしたんだけど…

　wtnb「ねぇ、待ってよ。」

案の定、そう簡単には帰らせてくれなかった。

右腕を引っ張られて、重心が後ろに傾く。

危うく、転びそうになったところを航平さんに抱きしめられた。

　wtnb「俺の事、避けてない？」

『…え？』

　wtnb「言ったじゃん、今日覚えといてねって。それなのに、Aちゃんが避けるからさぁ…」

そこで止まったかと思うと…急にお姫様抱っこされてしまった。

『ちょっ！航平さん！』

　wtnb「しーっ、静かにして…」

いつもより低い声で言われて、なんだか少し怖くなってしまった私は、素直に言うことを聞くことしか出来なくなっていた。

　wtnb「Aちゃんが構ってくれなかったから、俺もう我慢できなくなっちゃった…」

そう言って、仮眠室に連れられてしまった…