七者択一を迫られて…（続 all） (ページ13)

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☆（ymmt）ページ13

ymmt「言ったじゃん、逃がさないよって。なんでどっかいっちゃうの？」

Aちゃんを掴んでいる手の力が自然と強くなっていく。

こうでもしないと、どこか手の届かない所に逃げていきそうな気がしてならなかった。

　ymmt「どうして僕から逃げるの？僕はこんなにも愛しているのに、」

どうして伝わらないのだろう？どうやったら僕しか見なくなるのだろう？そんなことばかり考えていた。

『…ちょっとオフィスに用事があったの映画の途中に思い出して、急ぎなので…』

…こんなのは当然嘘だろう。嘘をつくのに慣れていないのか、明らかに不自然な言葉を発していた。

　ymmt「…Aちゃんの言うことは信じるよ。だって君はいい子だから。僕に嘘はつかないよね？」

そう信じたい。その一心で震えかけた声を直しながら問いかける。

そうすると、必死に上下に首を振って頷いた。

(…そっか、やっぱりAちゃんは僕には本当の事しか言わないんだね…！)

『あの、ホントに行かなきゃなのでこれで失礼しますね。』

　ymmt「…何言ってるの？僕も一緒に行くに決まってるじゃん。」

ここでお別れだなんて嫌だ！まだまだ一緒に居たいのに、他の奴となんて話して欲しくないのに…

そんな思いが僕の中を渦巻いていったが、何とか感情を押し殺す。

(まだ…まだその時じゃない…)

僕はまたいつも通りの笑顔をAちゃんに向ける。

　ymmt「ほら、行くよ！」

そう言って、Aちゃんとオフィスに向かった…