4話 ページ6
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王様達が会議を開いてから一時間が経とうとした時、
私は嫌な予感がした。
最初は凄く良い天気だったのに急に雨が降り出してきた。
しかも、物凄い豪雨。
『……セレノア様、何か嫌な感がします。警戒だけはしといて下さい。勇者が生まれた訳は何かしらあるのかもしれません。』
「えぇ、その覚悟はあるわ…。その時は貴方がイレブンを守ってやって…」
『はいっ!命に掛けても守ってみせます』
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ザワザワ…
『……、何か騒がしいですね……ちょっと見てきます』
そう言ってドアを少し開けたら此処に居るはずが無い魔物がいた。
時々“勇者”とか“探せ”とか聞こえてくる……
って言う事はイレブン様がお目当てのようだ……!
『セレノア様、マルティナ様!速やかに避難の支度を……!!魔物がユグノア城を襲撃に遭っています!!』
「「………!!?」」
『………やはり、イレブン様が産まれたのには何かの使命がある筈です!』
「………やはり、イレブン…貴方は大きな使命を背負わなくてはならない存在なのね……。きっと貴方はやり遂げる筈です。母は信じてますよ……。
さぁ、A…行きましょう…」
廊下を早足で抜けたらアーウィン様が駆け付けてくれた。
「セレノア…!無事だったか……、アイツらの狙いはイレブンだ。一刻も早く脱出せねば魔物共は引かぬ。さぁ、裏口から脱出だ」
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「クソッ此処まで追い付かれたか……セレノア、お前達だけでも逃げてくれ、此処は私に任せて……A、セレノア達を頼むぞ」
『はいっ!』
グレイグはきっとデルカダール王と一緒だろう。
今はセレノア様達を護るという使命がある。
アーウィン様も大丈夫、だってユグノア王国一の剣術の腕前だから。
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ユグノア城から脱出してから数メートルの所で後から追い掛ける足音が聞こえた。
「A、お願いがあります。私が囮になるのでどうか、イレブン達を安全な場所へ……!」
『え……でしたら、囮は私が……!』
そう言い終える前にエレノア様は走り去って行った。
「………A、わたし、怖いよ……」
『大丈夫です、マルティナ様は必ず護ってみせますから…グレイグには負けますけれど…マルティナ様やイレブン様を守れる力はありますから、どうかご安心を……。
さぁ、追手が来ない内に逃げましょう……!』
だが、そう言ってる暇もなく魔物は追い付き私はマルティナ様達を逃がす事だけで精一杯だった。
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nebula - あの、ずっと気になってたんですけデルカダールですよ? (2017年12月2日 11時) (レス) id: 208db03ca9 (このIDを非表示/違反報告)
Rye?Bourbon(プロフ) - 7yosjB9mmDIoZsXさん» ヤバイですよね!グレイグの格好良さは!更新は掛け持ちの作品を作りながらやってますので更新は遅目だと思いますが頑張ります!! (2017年8月23日 21時) (レス) id: ea9d5904da (このIDを非表示/違反報告)
7yosjB9mmDIoZsX(プロフ) - 私もグレイグ好きです!あのギャップがなんとも…頑張って下さい! (2017年8月23日 21時) (レス) id: 40b2f40261 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rye?Bourbon | 作成日時:2017年8月23日 18時