29話 ページ32
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それは………、
〈ならば、俺を倒すんだな〉
私なんか……………、
グレイグみたいに力もないしホメロスみたいに知恵もない。
私はただ、人一人守る事も出来ない。
〈…………お前は今のままでいいのか？〉
え………？
〈だから、お前はこのままで良いのかって言ってるんだ〉
今のままで良いのかと言われても……。
〈お前に無いものはただ一つ。“勇気”だ。〉
勇、気………？
〈そうだ。お前は死ぬ覚悟が出来てると言ったな〉
〈だが、お前は心の何処かで死にたくないと思ってる筈だ〉
〈俺を倒す事も同じだ。
逆に倒されて死ぬのではないか、という恐怖が勝ってる筈。〉
……………………。
〈黙ってる事は図星って事か。〉
私が勇気を持てば此処から出られますか？
〈お前次第だ〉
私、次第？
〈お前が勇気を出せば此処から出られる。だが、少しでもマイナス思考があったのならば此処から出られない〉
………………やります。
〈そうか、やる気になったな。〉
はい、そうでもしないと皆さんに迷惑を掛けるばかりですから……。
〈……………気に入った。〉
え、？
〈此処から出す。〉
え？！一体どうしたんですか？
〈気が変わった。俺はただ単に言われた事をやっただけだ。〉
誰に、言われたのですか？
〈内緒に決まってるだろ〉
そうですか、
〈ほら、行け。目覚めても体は言う事は聞かないがまだマシだろ〉
案外、優しいんですね。
〈うっせ、ほらさっさと行け。〉
私はお礼を言い、悪夢の出口へと歩いていった。
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『………………ん、』
「……………！！A……？目覚めたのか？」
『………デルカダール、王様………私、一体………』
「お主はデルカダール城に囚われていたとこをグレイグとイレブンによって助けられた。
その日から2ヶ月位経っただろうな……」
『………2ヶ月も………！？ｳｯ……』
「無理するでは無い。今は安静にしとるんだ。」
起こした体はデルカダール王によってまたベッドへと戻された。
『…………一つ、聞きたい事が………。グレイグとイレブン様は……………？』
「無事だよ。今は魔王を倒す旅をしておる。」
『…………そう、ですか』(ﾎｯ
二人の無事を聞けたのか眠気が襲ってきた。
「今はゆっくりお休み。」
王様は頭を優しく撫でてくれた。
その手は微かに亡くなった両親を思い出してしまう。
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nebula - あの、ずっと気になってたんですけデルカダールですよ？ (2017年12月2日 11時) (
レス) id: 208db03ca9 (このIDを非表示/違反報告)
Rye?Bourbon(プロフ) - 7yosjB9mmDIoZsXさん» ヤバイですよね！グレイグの格好良さは！更新は掛け持ちの作品を作りながらやってますので更新は遅目だと思いますが頑張ります！！ (2017年8月23日 21時) (レス) id: ea9d5904da (このIDを非表示/違反報告)
7yosjB9mmDIoZsX(プロフ) - 私もグレイグ好きです！あのギャップがなんとも…頑張って下さい！ (2017年8月23日 21時) (レス) id: 40b2f40261 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rye？Bourbon | 作成日時：2017年8月23日 18時
