はち ページ9
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【工藤邸】
『……お邪魔します、』
まだ慣れないこの広い豪邸。
リビングから住んでる彼が出てきた。
「おや…貴方は…」
『…どうも。』
リビングへと案内され紅茶を出された。
「此処には、どのようなご用件で?」
『いや、特にそう言った目的はないんだが、ぼうやと偶然会ってね……、連れ込まれたって感じだな』
「アハハ」
『急だったもんで、借りた服は持ってきてなくてな…。
またいつかで構わないか?』
「えぇ、いつでもどうぞ」
「………………………あのさ、おにーさん。」
突然、口を開いたぼうや。
何だかその言葉は何か少し重みを感じた。
「聞いちゃったんだけど……、”ゼロ”ってなに…?」
『?!』
「?!」
どうやら…、このぼうやはただの子供じゃないみたいだな。
「それに…、”死ぬのが怖くなくなってきた”ってどう言う事?」
ハ、ハハハハ、ハ……
『此処まで聞かれてたとは……俺って警察として、失格だな……』
「警察、?貴方は警察なんですか?」
俺は諦めて彼らに今までの事を話した。
全部、
彼らなら、何故だが知らないが信頼を持てる。
『まぁ、元、だけどな。』
「警視庁?」
『いや…、”警察庁”……、
そう言えば、俺の職が何だか君達なら、理解出来るだろう?』
「!……公安、なんですね、」
「嗚呼…、”ゼロ”というあだ名を持った同僚がいるんだが、もう数年は会ってない。」
元気だろうか、
無理してないだろうか、
アイツの事だから三徹して眠れてないだろうな
「………………………それで、”死ぬのが怖くなくなってきた”
これの意味は…?」
『そのまんまだよ。
公安を止めたのもその一つの理由がある。
俺は、病にかかってるんだ。
治療法もない、病気のな。』
「………………………………。」
「………………あの、なんと言ったら…」
『同情はしないでくれ。』
『………俺がいなくなると、アイツは本当に一人になってしまう。
警察学校時代で仲良くしてた同期…
松田や伊達、萩原に緑川…。
皆、殉職してしまった。』
「………………………。」
沖矢さんは何か心当たりがあるようなのか少し歯を食いしばった気がした。
『俺が、死んだら……アイツは…ッ降谷は…ッ完全に壊れてしまう…ッ。
誰でもいい……、どうか、アイツを……降谷を…助けてやってくれッ…』
「…良いだろう」
ふと、聞いた事がない声が耳の中に入っていった。
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作者名:Rye?Bourbon x他1人 | 作成日時:2018年4月23日 7時