検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:25,309 hit

ろく ページ7



余命宣告から早一ヶ月が経つ頃、
俺はちょっと困り事が出来た。

そう、死んでからの後始末の事について、
生憎、後のことを頼める家族はもういない。
かと言って何も行ってないゼロにも押し付けるのもアレだし…。

『まぁ、そんなのいつでもいっか。』

まあ、正直に言うと俺が死んだら困り事全て消えてなくなるしな。
もう、困り事は全部捨ててやる!



俺は開き直り薬を常備して外を出歩く。
今日は良い天気だ。

俺も心底から快晴でいい気持ちだ。
悩み事なんかその辺に捨ててきたからね。







『ゴホッゴホッ…』

最近、薬が効きづらくなってる。
そう感じている。

だから薬を飲む回数を増やしてる。



「あの、大丈夫ですか?」

ふと、後ろから話し掛けられた。
声からして女性だと分かる。

『あー…、大丈夫です、ちょっと水が気管に入っちゃって…』


振り返れば帝丹高校の制服を着た女子高生二人だった。
「やだっ、結構イケメン!」

『はは、お褒めの言葉ですね…。
あ、そうだ。この辺に休める場所ありますか?喫茶店でも良いんです。』


「あ、だったらポアロがあります。近くなので案内しましょうか?」
『えぇ、是非お願いします』


女子高生に案内されたのは、
アイツが仮に働いてる喫茶店だった。
(風見から聞き出した)

『(いるかな…)』

カラン…

「いらっしゃいませ、あ、蘭ちゃん!園子ちゃんも!」

「こんにちわ、梓さん!」
「今日は、安室さんは…」

「今日はシフト入ってないわね…」

「えー、ざんねーん。」

「ところで、そちらの方は?」

『あ、奏Aです。彼女達からは此処まで案内してもらったんです。
ありがとう、助かるよ。お礼に飲み物奢りますよ。』

「え、良いんですか?じゃあ、梓さん、アイスティ!!」
「じゃあ、私、オレンジジュースを…」


『お茶ってありますか?』
「麦茶でしたらありますよ。」
『じゃあ、それと…サンドイッチを』


彼女達と同じ席に座って少し雑談を始めた。
「奏さんって彼女とかいるんですか?」
『んー…いないよ。』
「えー、もったいない!なんで作らないんですか?」


『今作っても…変わらないしね…』

直ぐこの世からいなくなるし、今作っても彼女を泣かす事になる。それだけは避けたい…。


「お待たせしました、アイスティとオレンジジュース、麦茶とサンドイッチです」


サンドイッチを1個取り出し後は彼女達にあげた。

なな→←ご



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
120人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Rye?Bourbon x他1人 | 作成日時:2018年4月23日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。