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「良化委員会に入ってすまなかった。」

 

私達が椅子に座り話を聞く。



「お前を見捨てた訳じゃないんだ。あの時は母さんを失ったその日、俺は生きてる希望を失くしたと思った。
だが、失くしたわけじゃないとすぐに我に帰った。


A…お前の存在がいたからだ。



だから…俺は”見捨てた”フリをしていた。
小さい時だからまだ分からないと思ってな……。

だが、お前は見捨てたという言葉の意味がもう既に理解できていた。

驚いたさ、お前の成長ぶりには……(苦笑)

…俺は良化委員会に入り、様子を見ていたんだ。
ちゃんと、良化隊員として検閲も行ったさ……。」



お父さんは……見捨てた訳じゃなかったんだ………。

ちゃんと、私の事、愛してくれてたんだ……。


「今まで、お前に対して態度が悪く接してたのは…
俺にも良く分かってないんだ。

だけど、俺を嫌えば俺がいる良化委員会なんかに来ないだろうと思ったから…。」



『お父さん……っ』

「今回の件は……本当にすまなかった。改めて謝罪する。
一度だけでも、Aの姿が見たかった。
それだけの馬鹿な理由さ……。

何とでも言えばいい。俺は、全てを受け入れるだけ…


小牧二正、君には本当に申し訳ないと思ってる。

本当にっ……すまなかった………!」


とうとう父は、小牧教官に土下座をした。

「全ては、私が悪かったんだ……!!私が…私が未熟だったんだ……!
妻をなくし、受け入れたくなかった。
現実から逃げた結果、良化委員会に………っ
焼くなり煮るなり好きに……っ」
「高宮良化曹、もう良いです。」

小牧教官が父の言葉を過ぎった。

「もう、充分です。」

「だが……!娘に会いたいがためにこんな酷い目を遭わせた私が悪いんだ……!」

『お父さん!小牧教官も充分だって言ってくれてるし…
私も許すから…。』

「だが、」

『お父さん、私、お父さんに感謝したいの。』

「俺に、感謝…だと?」

『私が図書隊に入ろうって決めたのは確かにお父さんと会いたくないっていう理由。
だけど、今まで体験した事もない出来事や、沢山の頼れる仲間に出会う事が出来た。

郁ちゃんや手塚、麻子ちゃんに、堂上教官に、小牧教官に、隊長に、稲嶺司令にだって…。
その他にも沢山の仲間に出会った。

それは、お父さんのおかげでもあるんだよ。』


「A……」

『だからね、お父さん。自分を責めないで』

私は膝をついて父に抱き着いた。


 

20年くらいも甘えてない父に…。

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ルート - 一気に読みました!主人公と小牧教官、これからどうなるのか楽しみです!更新大変だと思いますががんばってください!! (2018年3月28日 12時) (レス) id: e7cea7fca8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りな(元Rye?Bourbon) x他1人 | 作成日時:2018年2月26日 23時

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