【図書館戦争】臥薪嘗胆２ (ページ1)

今日:2 hit、昨日:14 hit、合計:94,949 hit

INDEX４４ページ1

・

私は誰もいない部屋に戻り少ない荷物を纏める。
此処で買った物や借りた本は置いていく。

多少のお金と携帯を持って部屋を出る。

私のベッドには隊服と制服と階級章を畳んで枕元に置いてきた。

　

『ごめんね、郁ちゃん…麻子ちゃん…手塚、堂上教官…

、小牧教官…』

制服の上には場所が書かれてあるメモを書き残した。
早く、見つけてくれると良いな……。

ごめんなさい、

今日から、私は………

＿＿＿＿＿良化委員会として動きます。

　
・

・

・

【笠原SIDE】

第三集会室、そこで今後の事を考えていた。

「…そんな若者達の誤った正義感が事の発端ですね。
ヒートアップした噂が保護者に届いてどういうパイプだか良化委員会まで行き着いたみたいです」

「たった半日でそれだけの情報…」

「ふふん、私の情報網舐めないでくれる？」

「あいつら査問会って言ってましたけど…今小牧教官は」

「…奴らは小牧に人権侵害を認めさせて最終的に図書隊への容疑を拡大するのが狙いだろう。
その為に都合のいい証言を取ろうとする。

＿＿＿つまり、監禁して自白の強要。
証拠の残る暴力を除いたあらゆる方法で小牧に精神的な圧力をかけている可能性が高い」

「………っ」

小牧教官………っ！

思わず手に力が篭もる。

それを、Aの事考えた、ら………。

　

「…………、あ、の……Aの姿が一度も見掛けてないんです、けど……」

「…！そういや、連れて行かれるまでは見掛たけど……」

　

次々皆口に出すけど誰もAの姿を見ていない。

「もしかして、部屋かも……。ちょっと見てくるわ」

柴崎が部屋に向かって小走りで向かっていった。

A………何処に隠れてるの？

小牧教官を一緒に探すんでしょ？

なんで此処にいないの？

・

「堂上教官……！部屋にいませんでした…！」

「トイレも探したか？」

「一応……あの…ベッドにこんなメモが……」

と言って堂上教官に見せた一枚のメモ。
あたしも横から覗き込む。

「…！」

それには確かにAの字である場所が書かれてあった
ウラ面には”小牧教官の居場所です”と小さく書かれてあった。

「あと…それと、図書隊の制服がキレイに畳んであって…階級章も置いてありました。
微かにAの荷物がなくなってるのが分かりました…」

「それって…つまり…」

「図書基地(ここ)から姿を消したってこと…？」

何でよ……A…！