ビターチョコデコレーション。2 (ページ22)

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目「なんで知ってんの」

いやいやいやいやそんな驚いた顔で言われても！？

そんでもって自分で認めるタイプなんだ...なるほど...？

あ「えーっと、Likeは一般的な好きで、Loveは趣味とか物事とか特に熱が入ったこととかに使い分けるんじゃないですか？」

目「えっ待ってどういう意味もっかいもっかい」

会話から何となく分かりましたよ。なんて失礼にも程があることは言えないので本題に戻ることにした。

あ「例えば...ご飯とパンどっちが好きですか？」

目「ご飯の方が好き」

あ「それがLikeです。」

目「それが一般的な好きってこと？」

あ「そうです。それで、例えば佐久間さんはアニメが大好きだったと思うんですけど」

目「すごい熱意感じる」

あ「そういうのはLoveに入りますね。さっきのご飯が好き...よりも深い愛情とか感じませんか？」

目「なるほど」

理解頂けたようで良かった。多分そういうのは阿部さんに聞いてるんだろうなぁ。

この前頂いた資料を拝見したところ、なんと名門の大学院を卒業し、多くの資格を持っているとの事。

勉強とジャニーズ業をこなすそのスペックと熱意には心底感服した。

目「Aは頭良いんだ？」

...この人さっきから何かを探ろうとしてる？

あ「まさか笑程々です」

目「そーなの？結構説明分かりやすかったけどな」

まっすぐ背中に刺さるような鋭い眼差し。

多分目黒さんは直感力...いや、シックスセンスというのか分からないけど、そういうのに長けてるように思う。

1番そばにいると怖いかも。

あ「お世辞でも嬉しいですよ、ありがとうございます」

私の化けの皮が剥がされる前に、スタジオへと急いだ。

目「昨日の今日だけどAってキッシン踊れるの？」

あ「振りは頭に入ってるんですけど...何分そんなに家で動くスペースもありませんので...そこの当たりが不安です」

お互いゆるっとストレッチを始めながらそんな会話を交わす。

何となくしずかなレッスン室で

目「最初は各々で振り確認して、あとから見てもらっていいかな」

と目黒さんからポツリと提案があった。

あ「助かります。ではその予定で」

スタジオの音楽プレイヤーは目黒さんに使ってもらおう。

私は音楽をスマホから垂れ流し、同じタイミングでダンスをし始めるのは分けた意味が無くなるかな...なんて思い、Bluetoothイヤホンを耳に挿すことにした。

深く1つ深呼吸した。