ビターチョコデコレーション。2 (ページ17)

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side 深澤

綺麗な細い線で『昨日は長い時間お電話ありがとうございました！自分なりに自信もって頑張ります。照さんも頑張ってくださいね A』って書いてあった。

The女の子ってこんな感じだよなぁ。

Aちゃんって見た目に反して割と女の子女の子してる。

深「長電話ってそんなに話題あった？」

岩「いやー…1回かけた時入浴中だったみたいでさ、その後すぐかけ直してくれたんだけど」

深「風呂！？」

岩「向こうは全然気にしてなかったぽいんだけど笑ちょっと焦った」

いやそりゃ焦るわ。女の子のお風呂中って…ねぇ？

…変態じゃないよ？

深「あの子が掴めないわ」

俺も。と言いながらチョコレートをひとかけ、口へ放り込む照。

相変わらず美味そうに食べるな…

岩「うまぁ…甘めのやつだ」

岩「A、もう少し苦めが好きかと思ってたんだけど」

キュッと目を細めて喜んで食べてる癖に、変なところに気づくというか。

ま、俺だってわかってたけどね？

煙草吸う癖に苦いのあんまり好きじゃないって言ってたし。俺の方が先に知ってたし…。

岩「ふっか？」

突然話しかけられて我に返る。

深「ん？」

岩「険しい顔してどうした」

深「え！？俺そんな顔してた？」

してるから言ってんだろと笑う照に、そして自分に、困惑する。

そんなに顔に出てたかな

…俺もよくわかんないや。

目「岩本くん美味そうなの食べてますね」

ひょっこり現れたのは目黒。

さっきからでかいヤツばっかりだな、なんだなんだ

岩「まじ美味いよ？」

目「こんな可愛いやつ自分で買ったんすか？」

ピンクとブラウンの箱を見てだろう、少し驚きながら尋ねている。

岩「さすがにそこまで勇気ねぇわ笑」

深「Aちゃんからだとよ～」

目「えっ、いや、もうすぐバレンタインですけど、え？」

目黒よ。そうだけどな、そうだけどさ

…そういえばそうじゃん？あれ、え？

岩「なんでふっかまで驚いてんの笑」

深「そういえばそうだなって思って」

岩「ちょっとしたお礼にくれたの」

お礼？と聞く目黒はついさっきの俺同様、驚きながら話を聞いている。

目「見た目でどうこう言うつもりは無いっすけど、意外と女の子らしい感じすっね」

深「それな。なんか掴めない」

そんな中、ふと何かを思い出した照が

岩「あ、そろそろ目黒迎えに来てもらうか」

目「了解です」

そうして、お互いAちゃんにメッセージを送っていた。