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おっと…口が滑った…!


…でももはや開き直る他ないのだから、


出ちゃったものは仕方ない。うん。


渡「待ってパニックパニック」


田「え、Aちゃんもしかして元…」


とか言いながら2人とも手を離した瞬間に慌ててポケットに手を突っ込む。


2人の方が背が高くても関係ない。上目遣いとか言われようが知らない。とりあえず笑顔で答える。普通に、普通に…


あ「ヤンキーとかじゃないですよ?」


…本当はちょっとやんちゃしてたくらいです。ちょっとね。


ねぇ、ちゃんと私の目は笑ってる?


あ「翔太さん、田中さん」


渡&田「ハイ」


あ「まだ手、繋ぎますか?」


ぎゅっとポケットに突っ込んだ手を握りしめ聞いてみる。


渡&田「いいえ!大丈夫です!!」


あ「良かった!」


それを聞きたかったの。


ただそれから一切喋らなくなっちゃって、ちょっと居心地悪い。


仕方ないから早く着かないかなぁなんてエレベーターの回数表示画面を見つめた。


思いの外早くにチン…と静寂に響く甲高い音で、目的のフロアに着いたのがわかる。


あ「翔太さんここですよね」


渡「う、うん」


あ「田中さんお疲れ様です。失礼しますね」


田「え、あ、バイバイ!」


あ「はい、さようなら」


手を振るピンク髪さんには軽く会釈して軽く笑って。


無機質にエレベーターのドアは閉まった。ただ、ここから何処に行くのかは知らない。


あ「で、どこなんですか?」


渡「えと、ここ真っ直ぐ行って…」


急に振り向いたことに驚いたのだろうか、ちょっと目を見開いていた。ビビり?


案内してくれている間、手を繋ぐことも話すことも無かった。


…さすがに空気が悪すぎる。


あ「翔太さん?」


渡「うん?」


あ「私の事嫌いになりました…?」


あんなにベタベタしてたのに今は背中が小さく見えるよ。


渡「いやその嫌いとかじゃなくて!手とか触るの嫌だったかなって」


もじもじという効果音がつきそうなほど、しゅんとした顔で言われてちょっとドキッとする。


もしかしたら翔太さんなりのコミュニケーションのとり方だったのかもしれない。そう思うと罪悪感というものは芽生えてくるもので、


あ「スキンシップは好きな方ですし、別に気にしないでください。ただ、時と場合によるんでそこだけ…」


言い終わるとほぼ同時に


渡「ほんと!?良かったぁ」


んじゃ手つなごって急にしっぽ振ってる。


…たまには甘えてもいいのかな。そんな淡い想いを抱いた。

。→←。


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設定タグ:深澤辰哉 , SnowMan , SixTONES   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:鈴木祐斗 | 作成日時:2020年11月13日 17時

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