猫かぶり少女の憂鬱

拒否される前に ページ10

業side

金曜日はみんな浮かれてる。

どうやら隣のAちゃんもどうやら

それを感じとったらしく

ぼーっとしながら

あ「…明日お洋服見に行こっと」

なんて呟いてる。

呑気だなぁ…



あ「ん〜〜〜」

あ、"猫"が伸びてる

業「ほんと、"猫"みたいだねぇAちゃん。」

お？怒ってる怒ってる…

あ「机の上に足上げたり、袖口にナイフ仕込む不良に言われたくない」

言うことが可愛いな笑

業「アレ？褒め言葉だったのに。あ、犬派？」

あ「………………」

あ〜せっかく作ってた笑顔崩しちゃって。

…残念

業「放課後面白いのが見れるよ」

渚くんしか誘う気無かったけど。

…Aちゃんの反応楽しいし、来てもらお

あ「待っとけ。ってことでいいの？」

業「話が早くて助かるよ。あの崖のとこね」

と残して、"拒否"される前にサッと教室を出た。




業「崖の高さは…と」

やはり、"アレ"をするには十分な高さはある。

あとは目撃者2人と殺せんせーを呼ぶだけ。

業「どうするかな。殺せんせー」




…あの2人遅くない？

と、2人を探して崖から離れていく。

すると、校舎裏で渚くんがAちゃんに

話しかけていた。

業「しばらく"猫かぶり"の様子を見るか」

…俺がこれから何をするのかって話と。

潮「そういえば"業くん"呼びになったの？」

鋭いとこ突くよねぇ。渚くん

さて、どう答える？

Aちゃんも一瞬目を開いて

あ「あー…うん。なんでかわかんないけど、向こうが名前呼びに変えてきたから…。合わせた方がいいかと思って」

事実だけどねぇ

…端折りすぎでしょ。

いくらなんでも渚くん、それじゃわかんないだろうに

潮「…そっか！」

え、納得？

潮「神楽さん、僕の事"渚くん"って呼んでくれるから、僕もAちゃんって呼んでもいい？」

……………お？これはいじる要素増える…

あ「うん。いいよ！」

…は？何その笑顔。俺の時はしてくれなかったじゃん。

腹立つ

俺は思わず、あのほのぼのした空間に言葉を投げていた。

業「2人して何の話ー？」

ニコニコして割って入れば

あ「面白い事ってなんだろうねって話」

名前呼びになった事くらい、教えてくれてもいいじゃん

そんなに俺面倒臭い？嫌い？

業「それだけ？…ま、いいけど…」

一瞬、その言葉の本当の意味を知ろうと

Aちゃんに目を向けられたけど

無視して歩いた。

崖の上にある木に腰かけて、

これからする暗殺について考えた……。

死なせないで→←逆も然り

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