猫かぶり少女の憂鬱

何故でしょう ページ35

土曜日、日曜日とあっという間に日は過ぎてゆく

テストで張り切りすぎた、いわば知恵熱のようなもので

すぐに体調そのものは良くなった。

が、

業『俺から逃げれると思うなよ』

何をしていてもふとよぎるのは、あの顔、あの声、あの瞳

あ「どういう意味…？」

冷静になった今となれば、言葉の取り方が2つあることに気づく

からかいがいのある私を逃がさないってこと？

恥じかかされたことへの仕返しは終わってないとか

それとも、距離を置こうとしたことに気づいて怒った…

あ「…？」

なんで怒るの…？

あ「どうしたんだろ…？」

業「何が〜？」

あ「わっ!?」

家を出て学校へ向かおうと足を向けた瞬間、

後ろから肩をガッツリ掴まれていた

……びっくりした

なかなか出さない情けない声が出た

業「珍しいじゃん。いつも勘づくのにさ」

何か悩み事〜？なんて言いつつしれっと業くんは車道側に立って歩いている

お、お前のことだ〜！！！！！？

と、言える訳もなく

あ「弟の事だよ。今日は謎に機嫌が良かったなぁって」

悟れそうで悟れない身内の話へすり替えた




───でもね。心に決めたの。あなたには依存しないって。









すっかり習慣化してしまった、業くんとの登校も本当は終わらせてしまいたいのに

業くんは多少時間をずらしても気づいたら隣に立って歩いているのだ

…私も早く踏ん切りつけないと

なんて考えている矢先

茅「Aちゃん！修学旅行の班一緒になろ！！」

あ「やった！私も一緒がいいなと思ってたの！」

話を聞いていると、まなみや渚くんもいるんだとか

杉野くんは頑張って、マドンナ神崎☆を誘ったんだと…

カエデは渚くん。杉野くんは有希子ちゃん。私はまなみ

青春感じる2組の男女ペア。修学旅行に訪れる淡い期待をしつつ

これでいいんじゃない!?意外といいペア且つ班だよ〜なんて落ち着いていた。

のもつかの間

渚「業くんも一緒だよ！」

何故!?

あ「何故!?」

業「何故でしょう？」

心の声とリンクしちゃったよ???てか本人が聞いてくるのか!?

業「仲のいい子多いから入っちゃったぁ、ねぇAちゃん？」

えっっっ何なにナニー???

目が痛いくらい目を見開いちゃったよ

もはや態度なんて隠している場合ではない

業「修学旅行も仲良くしよーねAちゃん」

あ「それ私がいつぞやに言ったセリフじゃん…」



波乱の修学旅行。授業開始のベルが鳴る

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