猫かぶり少女の憂鬱

両方不利 ページ25

あ「勝負…？」

この人との勝負って、リスク大きいよ絶対…

業「そ、中間テストあるでしょ？総合順位で勝負しようよ」

あ「え、業くん1位とかでしょ!?凡人に言わないでよ!!?」

予想以上に負け戦で、開いた口が塞がらない。

業「だって何でも"そこそこ"出来ちゃうんでしょ？」

倒した体をすぐに起き上がらせ反論する。

あ「次元が違うって!今まで散々サボったのに、急にレベル上げは…」

と言えば、食い気味に言い返される。

業「俺に勝てば"俺との勝負"がきっかけで、本気出したってことで罪悪感も薄れるし、"猫かぶり"なんてしなくても過ごしやすい」

それはそうだけど…美味しいといえば美味しい条件だ。

"猫かぶり"を辞めるきっかけになるのはわかるが

あまりにも急すぎる

業「俺に負ければ。うーん…そーだなぁ…"死なない"って宣言してもらおうかな」

あ「…それって、私両方不利じゃない…？」

勝負に仮に勝ったとして、皆がこの事実を受け入れてくれる確率は？

負ければ、死なせてくれないんでしょ…？

頭の中でぐるぐるありとあらゆる可能性が浮かぶ。

睨みつければ、

え？ちょっと何言ってるか分からない笑

みたいな顔された。ム・カ・つ・く〜〜〜!!!

あ「私が勝てば、業くんにペナルティを課すことはできるよね？」

業「そーだね」

あ「何か一つ言うこと聞いて貰うから!!!」

半ば勢いで返したが。返してしまった。

…という事は。

業「決まりだね」

業くんのわざとらしい、清々しい笑顔とは裏腹に

あ「あああ…」

乗せられた…勢いで…あああ…頭を抱えるしか無かった。





全校集会が終わって、業くんと私はもちろん呼び出し

殺「もー！2人してなんで来なかったんですか!!」

拗ねるかのようにプンプン怒っている殺せんせー

業くんにやられっぱなしも、癪に障るので

あ「殺せんせーちょっと…」

耳打ちをしたいと悟った先生は業くんから距離をとる

あ「その…お、女の子の日で…痛くて。動けなくて出席できなかったんです…あの、恥ずかしいんですけど…」

男の先生なんだし、これを言われれば何も追求されないと踏んで、"演技"して伝えてみる。

──本当はこれくらいのこと、恥ずかしさすらないが。

殺「あっ…!それは失礼しました!」

顔をピンクにしてアセアセと効果音が着くくらいに焦っている。

予想以上の同様っぷりで、お咎めは無しらしい。

…業くんは反省文があるらしいが。

業「せこい」

あ「ちょっと何言ってるか分からない笑」

負ける訳には→←サボり

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

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