猫かぶり少女の憂鬱

食いつく ページ19

学校に来てからというもの

潮「Aちゃんとカルマくんおはよ！」

あ「渚くんおはよ！」

業「おは」

金曜日の不自然な態度に何も触れず、優しく接してくれる渚くん。

ほんとに感謝しかないな

ガヤガヤしているクラス。いつも通りだけど、

チラチラふりかえっている人が数名いる

……？ クラスの皆の視線がおかしい

あ「業くん、私何かしたっけ…」

業「"普通"じゃないことしたんじゃない？」

あ「え？」

いつも通り余裕な笑みを浮かべて、業くんはそのまま席にふらっと座る。

その後を追いつつ隣の席に座った。

"普通"じゃないこと？

茅「ちょっとAちゃん？こっちに来てもらおうか…ふふふ」

あ「…ふふふ？」

これは嫌な予感しかしない。100%当てれる自信がある

いつの間にか教室の片隅に追いやられる

周りへの配慮だろうか。少し声のボリュームを下げて

中「んーな、しらばっくれないでさ！」

矢「赤羽くんとどういう関係なのー！」

あ「はぇ？」

間抜けな声が出た。実に間抜けだ。

"普通"じゃないことってまさか

茅「付き合ってるの!?」

好奇心大勢な瞳で見つめられる。

そんな可愛い目をされても、

面白い話など何一つないのが申し訳ないくらいだ。

あ「ただの友達だよ…」

目立つ目立つ女子からの囲み取材。汗しか出ない

普通でありたい私にとってはとても緊急事態

…助けてくれる人などいないのだけど

中「ほんとかなぁ？業くん呼びになってるし？一緒に登校してくるし？金曜日の放課後呼び出されてたらしいじゃん？？」

あ「！！！」

不覚すぎる。

あ「だから違うってば！」

矢「否定の仕方がますます怪しーよ!?」

あ「違うよ…」

茅「認めて素直になろうぜっ…」

あ「カエデまで!?」

ダメだ、これ何言っても全部否定されるやつだ

ど、どうすれば…

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業side

業「焦ってんねぇ」

目立ちたくない彼女にとってアレは大変だろうが

俺が助けに行けばそれこそ思う壺

もっとも、面白いから助けに行かないけどね

潮「あれはすごいね…」

業「なんの話ししてんだろうね？なんにせよAちゃん面白い反応してるし、そっとしとこーよ」

磯「なんだあれ…」

磯貝に、前原までこっちの席にやってきた。

声のボリュームを抑えられてるせいで余計にみんなの興味を引いてしまったらしい。

前「神楽ちゃんの反応的に、あれは恋愛話に違いない！」

岡「俺もそれに賛成！！」

こういう話は何故か食いつく人が多い

狙う→←覚悟して

• 金　運: ★☆☆☆☆
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