検索窓
今日:10 hit、昨日:24 hit、合計:19,814 hit

隠さず12 ページ12

「てことでデートしてきましたああああ」



「そーですか」



「マジあの発言は天才すぎる」









次の日、早速黒尾に自慢した。ウザそうな顔をしながらも聞いてくれる黒尾サン、優しいです。



ドキドキしてたらデート。つまり、夜久が私に少なからずドキドキしてくれたということだ。私が触れたあの心臓の動きが、それを裏付けている。










「まー、それ言われたら俺も惚れる」



「ちょっと、やめてよ。夜久は私の......」



「やべっ、Aうしろ」



「ん?」










夜久は私の未来の旦那サン。



なんて少し調子に乗ってみようかなと紡いだ言葉が、黒尾の焦ったような声で切られた。言いかけたことだけが残って、途端に羞恥心に侵される。



しかし、そんな些細なことに動揺してる暇なんてなかった。










「俺はAのなんだって?」



「ゲッ、夜久」



「おいゲッてなんだよ」










背後からぴょこっと顔を出した夜久は、不満そうに唇を尖らせた。悪口かよ? なんて訊いてくるもんだから、思わず息が詰まる。動揺した沈黙に彼の傷つきが垣間見えて、慌てて熱に満ちた顔を横に振った。










「夜久は、私の......」



「お前の......?」










私の赤い頬を見てか、夜久の瞳が期待を乞うように変化した。ここでもし、正直に告げたら。そんな考えが頭をよぎる。










「未来のダン......ダン、暖」



「ん?」



「暖かそうだから。小動物的な」



「......」



「痛っ! 痛いよ夜久クン!」










言えませんでした。

隠さず13→←隠さず11



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (69 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
290人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

イルカ(プロフ) - ナノハナさん» しばらく黒尾カッコ良し男ターンです笑。黒尾のいいところフルで出せますように……! (4月18日 19時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 更新待ってましたぁ!!黒尾、お前は本当にいい奴だよ(涙)更新ありがとうございます!! (4月15日 21時) (レス) @page25 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - ナノハナさん» やっくんはカッケェです(真顔)追っかけありがとうございます、こちらも嬉しいです笑! (4月13日 12時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 更新、ありがとうございます!!!!本当に嬉しいです!!あぁ、やっくんカッケェ… (4月6日 21時) (レス) @page23 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - まあさん» こちらこそ……多すぎる好きの受け止めありがとうございます (3月22日 15時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:イルカ | 作成日時:2024年2月19日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。