検索窓
今日:26 hit、昨日:24 hit、合計:19,830 hit

隠さず1 ページ1

ガタンと音を大きく立てて、乱暴に椅子に腰掛ける。そのまま後ろに反り返ると、ニヤニヤと上がる口角を制御しきれない男、黒尾鉄朗と目が合った。逸らしたい気持ちを抑えて、お互いに胡散臭い笑顔を見せる。










「よかったじゃないですかAサン」



「うるさいですわよ黒尾サン」



「頭ポンポンしてもらえてたな」



「ホントにうっさい」










黒尾は、私の気持ちを知る唯一の人物だ。あまりにウザかったら縁を切ろうと思っているが、弱みを握られているため下手に動けない。ちなみに逆らうと、微笑みながら、「ボクは優しいのでバラすなんてそんなそんな......ね?」と脅しを食らう。しんどい。










「今日はなんだって?」



「......頭に、カブトムシがついてたって」



「はぁ? もっとマシな言い訳無いのかよ」



「そしてソイツは私の頭の上で潰された」



「最悪だな」










ゲラゲラと腹を抱えて笑っては、夜久の方にちょくちょく視線をやる。不機嫌そうな夜久の表情を見て、黒尾は一段と笑った。










「あ、こんなところにクワガタが」



「え、嘘......痛っ!? ちょ、なになに」



「クワガタ潰しという名の頭ポンポン」



「普通にぶっ叩いてるわ」



「夜久の匂いはこの疼く右手に閉じ込められた......」



「くそぉ......私がその右手食べてやる......」



「急にコワ」

隠さず2→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (69 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
291人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

イルカ(プロフ) - ナノハナさん» しばらく黒尾カッコ良し男ターンです笑。黒尾のいいところフルで出せますように……! (4月18日 19時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 更新待ってましたぁ!!黒尾、お前は本当にいい奴だよ(涙)更新ありがとうございます!! (4月15日 21時) (レス) @page25 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - ナノハナさん» やっくんはカッケェです(真顔)追っかけありがとうございます、こちらも嬉しいです笑! (4月13日 12時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 更新、ありがとうございます!!!!本当に嬉しいです!!あぁ、やっくんカッケェ… (4月6日 21時) (レス) @page23 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - まあさん» こちらこそ……多すぎる好きの受け止めありがとうございます (3月22日 15時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:イルカ | 作成日時:2024年2月19日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。