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咄嗟に手を伸ばすも、それは虚しく空を切った。
呼び止めようと、慌てて大きく息を吸う。音にする直前、視界に映った鈍色のコンクリート。ふと、冷静にさせられた。
いや待て。それは迷惑だろう。
「あっ......! あー、あー!」
うん、約束は守った。
目的の彼と同時に、周りの人が振り返る。道のど真ん中で「あ」を連呼するヤバイ奴に、好奇の眼差しが突き刺さった。
おっと太一くん。君もそんな目で見ないの。
私を視界に捉えたKODZUKEN様はというと、猫目を丸くさせ、私に小さく手を振った。
「あ......あー......」
......いやキュン死してまうやろ。
私の瞳にはお花とお星さまが見えました。私死ぬのかな? それともKODZUKENの放つオーラなのかな??
私が天に召されていると、それまで黙っていた太一がハッと顔を上げた。そして彼はKODZUKENを指差し、叫んだ。
「もしかしてコヅケ......」
「バカ!」
「バカ!」
目にも止まらぬ速度で回収されていく太一。
KODZUKENが「バカ!」って言ってたからとりあえず復唱して彼らについていく。
鍵をかける前のドアを無理やり開けて、太一の家に上がり込むKODZUKEN。「KODZUKENを家に入れるなんて贅沢な奴め!」と小さく呟けば、KODZUKEN直々に目で殺されました。ゴメンナサイ。
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イルカ(プロフ) - おいもさん» ありがとうございますー!研磨かわいいですよねー!これからもよろしくお願いします! (4月27日 13時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)
おいも - KOZUKENN大好きなのでとても嬉しいですこれからも頑張ってください! (4月19日 20時) (レス) id: 816ead7d63 (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - ナノハナさん» コメントありがとうございます!これから先は面白いを超えてカオスが待ってます笑。今後もよろしくお願いします! (3月29日 10時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - きのこさん» 分かるうううううう!ます!コメントありがとう!ございます! (3月29日 10時) (レス) id: 627e4a2f4a (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - あっははは!ナニコレ始まりから面白いwww応援してます!! (3月27日 20時) (レス) @page2 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イルカ | 作成日時:2024年3月23日 19時