白になりたいと願った

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私達はアメリカに戻った。

そこでは変わらない毎日が待っていた。

学校に行き、そして射撃の練習をする。

休日には友達とショッピングに行く。

でも、日本に行く前と変わったことが一つだけあった。

お姉ちゃんと頻繁に連絡を取るようになったのだ。

お姉ちゃんは2日に1回は連絡をしてきてくれる。

自慢の過保護なお姉ちゃんだ。



そして、私達はある日また日本に呼ばれた。

久しぶりに尋ねた警視庁。

そこには見慣れた多くの人の姿があった。

秀一。

零。

ジョディ。

アンドレ。

風見さん。

そして、

コナンくん。

お姉ちゃん。


でも、視線をお姉ちゃんの横にずらした時に、私は背筋が凍った。

「キ、キール…？！」

そこにはキールの姿があった。

「久しぶり、シンデレラ」

私は思わず秀一に向かって叫ぶ。

「どうして？！何で組織の人間がここにいるの？！」

「赤井さんに掴みかかっても意味ないでしょ」

キールは呆れたような声を出す。

組織時代、彼女は私の身の回りを世話してくれる人の一人だった。

「私は本堂瑛海。CIAからのNOCよ」

「はぁ…？」

思わず間抜けな声を出してしまった。

「とにかく。私は味方よ。改めて宜しくね」

差し出された手を私は握り、握手をした。

何れにせよ、私が想像していたより、組織にはNOCが多かったらしい。


「では、捜査会議を始める」

簡潔に言うと、零と瑛海が組織崩壊に繋がる大きな手がかりを入手したらしい。

それで私達はそこを突いて一気に組織崩壊に持っていく、ということだった。

しかし、組織も簡単には崩壊してくれない。

全面戦争になる可能性が非情に高い。

だから、こうして綿密な計画で進めていく、ということだった。

零はパキパキと役割を指示していく。

お姉ちゃんは表には立たず、裏方でのハッキングや情報収集などを担当する。

光は顔が割れているので、後方支援にあたるようだ。


「最後は赤井とA。お前らにはスナイパーとして実戦に立ってもらう」

「了解」

「分かりました」

私は素直に頷いた。

鍛錬を積んできた成果をここで見せずにいつ見せる。

恐怖と共に、少しばかりの高揚感も感じた。


決戦は二日後に迫っていた。

私は今回の相棒に、96A1を選んだ。

このライフルは私が生まれてはじめて手にとったもの、即ち組織で触ったライフルなのだ。

警視庁の地下で、私は丁寧に相棒の手入れを始めた。

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