検索窓
今日:1 hit、昨日:104 hit、合計:276,536 hit

28 コナンSIDE ページ28

『どうした、坊や』

「あ、あのね赤井さん。実は…」

電話で端的に今朝の出来事を伝える。


「…という訳なんだ。どうしたら良いかな?」

『坊やはどうしたいと思っている?』

「うーん。ここまで来てると、作戦を実行する前に話した方が楽な気がしてきたんだよね」

『俺も同感だ。…ということは、あの茶髪の少女に伝えるのかね?』

「うん…。話してみようかな、とは思っている」

「しかし…。俺はまだあの少女と顔を合わすわけにはいかないのでな。妙策は無いものかね…」

「安室さんにも協力してもらうわけにはいかないしね…」

俺たちは考え込む。

『坊や…。ここはやはり坊やの出番じゃないのか?…工藤新一くん』

思わず息を飲んだ。

前々から赤井さんが俺の正体を知っているのではないかと、勘付いてはいた。

灰原のことに気がついているとなると、やはり同時に俺のことに気がついてもおかしくはない。

「はっ…。やっぱり赤井さん、気づいてたのか」

『嗚呼、だいぶ前からな』

「まぁ、FBIきっての切れ者捜査官にはバレますよね。…ええ、俺は工藤新一、高校生探偵です。黒の組織に謎の薬を飲まされ、今の姿になりました」

『…その答えを待っていたよ。まぁ良い。その詳細は後で詳しく聞かせてもらうとして、とりあえずは今、目の前にあるこの問題に対処せねばな』

「ええ。俺は今から灰原に真実を伝えに行きます。説明が終わった頃にまた連絡を入れるので、上手く博士の家に2人を連れてきてくれませんか?」

『嗚呼、了解した』



ピッと電話を切る。

俺は下の探偵事務所にいる蘭に声をかけた。

「蘭姉ちゃん!僕、今から博士の家に行ってくるね!」

「気をつけてね!」



俺は足早に博士の家に急ぐ。

「はぁはぁ。よぉ、博士」

「どうした、新一?そんなに汗をかいて」

「灰原、いるか?」

「おお、おるぞ」

灰原はソファに座ってファッション誌を読んでいた。

「どうしたの工藤くん」

「灰原」

「な、何よ」

俺の気迫に少し顔を顰める灰原。

「なぁ、お前の妹、…シンデレラが生きているっていったらお前、どうする?」

灰原の手からファッション誌が滑り落ちる。

「工藤くん。貴方、今、なんて言った…?」

「シンデレラが、生きている。…スコッチと一緒に」

「悪い冗談はやめて」

灰原の声は何処か悲痛だった。

29→←27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (222 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
550人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

莉咲(プロフ) - 因みに私の夢主ちゃんのイメージは黒髪ロングで黒い瞳ですかね。普段はタレ目だけど銃構えたらツリ目なる的な(!?) (2020年11月26日 13時) (レス) id: 0f6e4a6db1 (このIDを非表示/違反報告)
莉咲(プロフ) - すっごく面白いです!この作品を見つけたのは随分前なんですけど、それから何度読み返したか分かりません…!!こんな神作品をありがとうございました!! (2020年11月26日 12時) (レス) id: 0f6e4a6db1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 了解です (2020年5月31日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
暁月真愛(プロフ) - 舞さん» 舞さん、最後まで読んでいただきありがとうございました!続編は今のところ考えてはおりません。申し訳ありません。でも、何かの形でこの物語を広げていけたらとは思っております! (2020年5月31日 12時) (レス) id: 6e8c5a7bd5 (このIDを非表示/違反報告)
暁月真愛(プロフ) - ゆいさん» 返信遅くなり申し訳ありません。楽しんでいただけたようで何よりです!ひとつお聞きしたいことがあるのですが、ゆいさんの中での主人公はどのような容姿をしていましたか?教えて下さると嬉しいです(*^^*) (2020年5月31日 12時) (レス) id: 6e8c5a7bd5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:暁月真愛 | 作成日時:2020年4月16日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。