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私は警視庁建物内の地下にある射撃場に案内された。
そこには様々な銃が揃っており、私はニューナンブを手に取った。
「確か、日本警察が指定する銃はこれだったはずですよね?」
私は一緒についてきた数人の捜査官に尋ねる。
「ええ、そうです」
私は弾数を確認すると、徐ろに的に向けた。
ダンッ
乾いた音が響く。
「ど、ど真ん中…」
「じゃあ、練習始めましょうか」
私はにっこりと笑ってそう言った。
「おー、どうだった」
練習が終わり、フロアに戻ってきた私達に声をかけてきた光。
「あの子、本当に14歳なんですか…」
「体力半端ないっすよ」
「てか、どの銃撃ってもど真ん中とか有り得ないですって…!」
たった数時間の練習にも関わらず、すっかりバテてしまっている。
「こいつらはAから見てどんな感じだった」
「うーん、筋は悪くないよ。でも、体力無いなぁって感じ。それに、銃を打つ時に至近距離なら大丈夫な人が殆どなんだけど、長距離撃とうとすると、微妙に腕が揺れちゃう人がいる。それって、実戦のときには致命傷になっちゃうね」
「…だ、そうだ。お前ら、警察学校に戻って基礎体力作りからやり直してこい!」
愉快そうに笑う光。
「でも、楽しかった!」
「そうか、良かったな。ほら、水分補給」
光は少し汗をかいた私にミネラルウォーターをくれた。
「そろそろ帰るか」
時計を確認すれば午後5時過ぎだった。
「8月末までは日本にいるから、ちょこちょこ顔出しに来るな」
光は捜査員の皆にそう言った。
「Aちゃんまた来てね!」
「ありがとうございます」
公安の捜査員は、FBIの人たちに敵対心を持っている人が多いとはいえ、良い人達であることは間違いない。
「あ、下まで送ります」
風見さんが腰を上げた。
三人で職員用のエレベーターまで行く。
「あ…点検中ですね」
そこには点検中を知らせる立て看板が置いてあった。
「仕方ないな。通常のエレベーター使うか」
私達は踵を返し、職員用とは反対の位置にある一般用エレベーターへと向かった。
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莉咲(プロフ) - 因みに私の夢主ちゃんのイメージは黒髪ロングで黒い瞳ですかね。普段はタレ目だけど銃構えたらツリ目なる的な(!?) (2020年11月26日 13時) (レス) id: 0f6e4a6db1 (このIDを非表示/違反報告)
莉咲(プロフ) - すっごく面白いです!この作品を見つけたのは随分前なんですけど、それから何度読み返したか分かりません…!!こんな神作品をありがとうございました!! (2020年11月26日 12時) (レス) id: 0f6e4a6db1 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 了解です (2020年5月31日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
暁月真愛(プロフ) - 舞さん» 舞さん、最後まで読んでいただきありがとうございました!続編は今のところ考えてはおりません。申し訳ありません。でも、何かの形でこの物語を広げていけたらとは思っております! (2020年5月31日 12時) (レス) id: 6e8c5a7bd5 (このIDを非表示/違反報告)
暁月真愛(プロフ) - ゆいさん» 返信遅くなり申し訳ありません。楽しんでいただけたようで何よりです!ひとつお聞きしたいことがあるのですが、ゆいさんの中での主人公はどのような容姿をしていましたか?教えて下さると嬉しいです(*^^*) (2020年5月31日 12時) (レス) id: 6e8c5a7bd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁月真愛 | 作成日時:2020年4月16日 12時