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「ジェイムズ」
部屋に入ってきたジェイムズは自己紹介をし、風見さんと握手を交わす。
「光の現上司にあたるジェイムズ・ブラックだ」
「警視庁公安部の風見裕也です」
「突然の知らせに戸惑ったと思う。改めてお詫びさせてくれ」
ジェイムズは風見さんに向かって頭を下げた。
「それで、光の日本へ行くという話なのだが。今の光はアメリカ国籍を持つ、れっきとしたアメリカ人だ。それに、日本へ帰国して暮らすというのは、日本を拠点としている組織と出会ってしまう可能性も高い。そこで提案なのだが、今度の夏休みを使って、旅行という形で日本を訪れてみてはどうかね?」
光はその提案に感心したように頷く。
「もし、その期間で公安で活動させたいのだというのなら、FBIから公安への研修者としての形式をとらせてもらう。君たちにとっても悪い提案では無いのだと思うが?」
「我々は構いませんが、諸伏さんはいかがでしょう?」
諸伏さん、と呼ばれて反応が一瞬遅れた光。暫く呼ばれていない名前だから当然といえば当然だ。
「あ、あぁ。俺も別に短期間なら構わない。…どうだ?A。お前も来るか?」
突然の指名に驚いた私は、暫く考え込む。
「日本には、お前の姉もいると聞く。会ってみたくはないのか?」
「別に私の血の繋がった家族には興味無いわ」
私はピシャリと言い放つ。
「私の家族はここにいるもの」
「おお、嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか」
光はグリグリと私の頭を撫でる。
「でも、光が行くなら行ってみたい。夏休みなら学校も無いし」
「彼女も連れて行くのですか?」
予想していなかった展開に風見さんは戸惑っている様子だ。
「Aは俺の妹だ。それに、射撃の名手さ。特別講義でもしてもらったらどうだ?」
「…分かりました。彼女の分の警備も加えておきましょう」
こうして私達の日本旅行が決定したのだ。
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莉咲(プロフ) - 因みに私の夢主ちゃんのイメージは黒髪ロングで黒い瞳ですかね。普段はタレ目だけど銃構えたらツリ目なる的な(!?) (2020年11月26日 13時) (レス) id: 0f6e4a6db1 (このIDを非表示/違反報告)
莉咲(プロフ) - すっごく面白いです!この作品を見つけたのは随分前なんですけど、それから何度読み返したか分かりません…!!こんな神作品をありがとうございました!! (2020年11月26日 12時) (レス) id: 0f6e4a6db1 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 了解です (2020年5月31日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
暁月真愛(プロフ) - 舞さん» 舞さん、最後まで読んでいただきありがとうございました!続編は今のところ考えてはおりません。申し訳ありません。でも、何かの形でこの物語を広げていけたらとは思っております! (2020年5月31日 12時) (レス) id: 6e8c5a7bd5 (このIDを非表示/違反報告)
暁月真愛(プロフ) - ゆいさん» 返信遅くなり申し訳ありません。楽しんでいただけたようで何よりです!ひとつお聞きしたいことがあるのですが、ゆいさんの中での主人公はどのような容姿をしていましたか?教えて下さると嬉しいです(*^^*) (2020年5月31日 12時) (レス) id: 6e8c5a7bd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁月真愛 | 作成日時:2020年4月16日 12時