そらるさん ページ30
梨々愛side
やばい。
笑ってるのばれちゃった。
少しの間、そらるさんと見つめあう。
き、気まずい。
どうしようか迷っていると、そらるさんの顔が赤くなった。
え?どこに赤くなる理由ありますか?
びっくりしていると、そらるさんはフラフラと歩き・・・部屋の前に行きドアを開けた。
そこは、ベットと大きなてるてる坊主などが置かれていた。
なんでてるてる坊主?
なんて考えていると、そらるさんはまたふらふらと歩きだし、ベットにダイブした。
え?大丈夫なのかな?
「そらるさん、大丈夫ですか?」
私は思わず声をかけた。
するとそらるさんは顔をあげて、
「そらるさん・・・」
とつぶやいた。
「え?名前違いましたか?」
私が聞くと、そらるさんは笑って
「ううん。あってるよ。いかにも、俺はそらるさんです」
といった。
わぁー。イケメンの人が笑うとこんなにも華やかなんだ。
かっこいいな。
そらるさんはもう一度私に笑いかけると
「ごめん。今日は疲れた・・・。寝る」
と言った。
寝るの?とびっくりしたけど、まぁむりもないかと思い、
「おやすみなさい」
とだけ言って部屋から出ようとした。
けどそれはできなかった。
なぜならそらるさんが私の腕を握っていたから。
そらるさんは私の腕を握りながら、信じられないという顔をしていた。
あぁ。
もしかして見えちゃったのかな。
私の腕にある、たくさんの痣が。
そらるさんの顔を見ると、そらるさんはとても悲しそうな顔をしていた。
私はびっくりした。
ねぇ、なんでそんな悲しそうな顔をするの?
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作者名:未零 | 作成日時:2018年9月5日 21時