addict 3 (ページ22)

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『ほんとに帰るの？』

「大介くん明日仕事でしょ？私も仕事あるから」

『...無理』

「え？やっぱしんどい？？」

『ぅん...』

「えっ、じゃあ横になろう！」

分かりやい嘘なのに。
どんだけこの子は純粋なんだろ

本当はこんな予定じゃなかった

お酒もらったってのも実は嘘

『遊びにおいでよ』って言っても
「ダメダメ！バレたら！」って断られる
「お家ならうちに来て」と何故かAんちはOKで
理由聞くと「うちならバレない！」って
なんでか自信満々な顔して言うもんだから
いや、付けられてたら一緒じゃね？って思ったけど
その自信満々な顔が可愛くて大人しく従った。

Aの好きそうなお酒買って口実作って
うちに来るのを悩むAを何とか説得って言うか
やや無理やり納得させて来てもらったんだけど

久しぶりに飲む系の酒なのに来てくれたってので
テンション上がっちゃって
その後ビールも飲んで潰れるって無様だな

でもそんな俺を甘やかしてくれて
脚が痺れてるのに寝かせててくれて

めっちゃ好きー！って思ってたらまさかの「帰る」

しかもこんな時間に。

どう考えても無理でしょ、そんなの。

「横になろう」と言われ素直に従って
顔を隠すように腕で覆う

「大丈夫？？」

『んー』

「気持ち悪くない？」

『大丈夫』

見えないけど不安そうな顔してんだろなって思うと
罪悪感でいっぱいになり
少し残ってるアルコールのせいで泣きそうになった

『ごめんね』

「大丈夫だよー」

飛び起きるように起きてAを抱き締める

「え！？ちょっと！どしたの！？」

『ごめん』

「え、なんのごめん？」

『嘘ついた』

「え？なに？どういう事？」と不思議がるAに
全て伝えると

「あはは」って笑うから抱き締めてた腕を緩めて
顔を見る

「可愛いね、大介くん」

『え...』

「でも良かった、しんどいの嘘で」

『ごめん...』

「...なんで泣くの？」

「大丈夫だよ」と俺を優しく抱き締めてくれる
Aをぎゅっとまた抱き締た

「ごめんね？気が付かなくて」

Aは悪くないと首を横に振る

「私も帰りたくないなって思ってた」

『そうなの？』

「初めて来たけど居心地いいし猫ちゃん可愛いし」

『うん』

「なんの用意もしてないけど... 泊まってもいいかな？」

『...帰んないで』