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初訪問 ページ20

「おじゃまします」

『どぞー!』


うちに知り合いにもらった
美味いらしいお酒あんだよねーって話になって
じゃあ!うちで宅飲みしよ!となり、予定を合わせて
初めて大介くんちにお邪魔する事となった。


案内されたリビングに入ると
にゃー と大介くんの足に擦り寄ったツナシャチちゃん達は
私を見るなり物陰に隠れるように去っていく

「ごめんね?はじめまして」

『ツナはそのうち寄ってくると思うけど
シャチは慣れるのに時間かかるかもなぁ』


『そこ座ってー』と指を指されたソファに腰を落とした

うちとは全く違う広いリビング
キッチンも広い

キョロキョロと見ていると
『挙動不審過ぎる』って笑われてしまった

付き合ってまだ数ヶ月
うちには来てもらった事は何度もあるけど
初めての訪問は緊張してしまう

「大介くんち凄いね...」

『まぁ、一応?アイドルですから笑』

『あ、おつまみ作ってきてくれたんだよね?』

「うん、美味しいかわかんないけど」

『何言ってんのー!
Aの作ったやつ美味しいじゃん!』

「ぁありがとう、お皿借りてもいい?」

『好きなの使って』と案内された
棚にあるお皿に作ってきたおつまみを並べる

『うまそー!運んだらいい?』と
テーブルまで運んでくれて
机に並ぶ、途中で買ってきたガッツリ系のおかずと
おつまみ達

「結構な量になったね 笑」
『ほんと 笑』

『んじゃ、乾杯!』
「乾杯!ん、美味し!」

『んー!うまっ!』

少し甘めのスパークリングワイン

私はこう言う系のお酒好きだけど...

「こういう系の好きじゃなかったよね?」

『ほんとはね笑 でもこれはいけるわ』

『これうまっ!!』と作ってきたおつまみを
食べる大介くん

美味しそうに食べてくれるから作り甲斐がある

『あー、腹いっぱい 笑』

色々話しながら食べて飲んで
テーブルに並んでた食べ物たちも半分以上減っていた

「残ったやつ明日食べる?」

『食う!』

「じゃあ、冷蔵庫閉まっちゃおうか」

『運ぶね』と立ち上がった大介くんが少しふらつく

「大丈夫!?」

『あっぶねー 笑』

「私するから!座ってて!」

残ってた食べ物を片付けて
お水を持ってリビングに戻ると
ソファに上半身を乗せて伸びていた

「大丈夫?はい、お水」

『ありがとー』

ここまで酔った姿を見るのははじめて

「普段の飲まないやつ飲んだからかな?」

『かなー?酔っちゃった』とニコっと笑う姿に
胸がきゅっとなった

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作者名:りんこ | 作成日時:2023年12月16日 4時

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