最後の推し 2 (ページ24)

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Another Story ページ24

ベッドの揺れで目が覚める

『あ、起こした？ごめん』
「んー、今から寝るの？」
『気が付いたらこんな時間で...』

薄暗い光の中でも
申し訳なさそうにしてる表情が分かる

「はは笑」
『え、なに？』
「なんでもないよ笑今何時？」
『え、あ、4時前...』
「えぇ？もぉー」

『ちょっとごめんなー』ってベッドの上にいた
ツナシャチを優しく退かせて
『ごめんなさいぃー』ってベッドに潜り込んで
私を抱き締める

『はぁ...、あったか』
「ソファで寝落ちしてない？」
『ん？大丈夫～』
「寝てたやつだ」

『なんでバレんの！』『俺の事めっちゃ分かるね！』
『さすがAちゃん！』って
テンション高めになってくる大ちゃんを
「大ちゃん、寝よ？」って寝かし付ける

スヤスヤと寝る大ちゃんは子供のような寝顔

可愛いな

「おやすみ」と呟き私も目を閉じた

ニャーと鳴くツナの声で目を開ける
お腹の上で "ねぇ～、なんで起きないの？"って表情

いつも起こさないツナが珍しいって思いながら
「ツナおはよ」と声をかける

ふと、時計を見ると10時

「え！あ！ごめんね！ごはん！」

慌てて起きると大ちゃんも起きて

『わぁー、めっちゃ寝た』って

「ツナシャチのごはんあげれてなかったぁ」

『俺があんな時間に起こしたからだ、ごめん』

「違うよ！私がアラーム合わせるの忘れたから」

たまに起きる寝坊事件
今までもあったけど最近は大丈夫だったのにな

『俺らがいる時も自動のご飯のやつ
朝だけ合わせとこっか』

家にいるのに自動のご飯ってなんか嫌で
私か大ちゃんのどちらかがご飯をあげてるけど

寝坊したらいつもの時間にご飯ないの可哀想...

「分かった」

『ちゃんとあげれたら自動の切っとけばいいし』

「うん」

「2人ともごめんねー」って謝ると
ニャっと小さく返事をしてくれる

『いいよってさ！』

「今日はいっぱい遊んでいっぱい甘やかすね！」

『えー！俺とも遊んで甘やかしてよー！』

「大ちゃんもいっぱい遊ぼう！」

『やったっ！甘やかすは？』

「あ、甘やかすは...ちゃ、ちゃんと甘やかします...」

『いつまでたっても慣れないね笑』

「う"っ...」

一緒に暮らして一緒に過ごす時間が増えたとは言え
どうしても恥ずかしさが勝ってしまって

『それも可愛いからいいんだけどねー♡』って
逆に甘やかされてしまう

「大ちゃん、甘やかし方教えて？」

『えぇ？笑ちゃんと甘やかせてるよ？』

『Aちゃん優しいもん』

END