addict

出会いは突然 ページ6

「ルイ！行こっ！」
日課のルイの散歩に出かける。

いつもの散歩ルートを進む
田舎だから人も少なくて風も気持ちいい

お気に入りは土手の下にある広場
ルイも私もそこが好きで誰もいない時は
リードを外しルイが走り回るのを眺めたり
遊んだりしている。

今日もそこにやってきて
「誰もいないね！よし！いっておいでー」と
リード外すと元気に走り出す

走っては私の所に戻ってきて、また走り出す。

しばらく遊んでいたらルイが
少し離れた所に座っていた人の方へ。

「ルイ！ダメだよ！！」
「人居たんだ！気が付かなかった！」

慌てて駆け寄り
「すいません！」
「全然大丈夫ですよー！
可愛いですね！俺動物大好きなんで！」

ルイを撫でる男性と目が合う。

"あの人みたいに可愛い顔して笑うな"って思ったけど

こんな所にいるはずない。
でもハットから出てる髪はピンク

あの人に似ているこの方は
ルイをわしゃわしゃとしながら
「ルイって言うんですね！可愛いー！」と
ルイと戯れている。

「大丈夫？聞こえてるー？」
「え、あ！聞こえてます！ルイって名前です」
「ルイ、お座り！」
彼の声に反応しルイがお座りをすると
「偉いねぇー！」と頭を撫でる。

「あ、あの…。もしかして佐久間くんですか？」
「やっぱりバレる？目立つよね、髪」
"隠してんだけど、出るもん後ろ"と髪を触る

「何でこんな所に…って顔してるね」
「え！あ！はい…」
「ロケで近く来ててさ、
移動中にここ見えていいなって思って」
「そうだったんですね、
私もルイも好きなんです。ここ」

「何か落ち着くねー、ここ！風も気持ちいいし！」と
両手を上げ背中を伸ばす佐久間くん

「あ、プライベートなお時間ですよね！？
お邪魔しちゃってすいません！！」
「いんや！大丈夫よ？可愛いし癒された」と
満面の笑みの佐久間くん

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