addict

出会いは突然 12 ページ17

本当は急いで入りたかったけど
焦ってる奴って思われたくなくて
いつも通り湯船に浸かってから出てきた。


"よしっ、電話すっか"
呼吸し、発信ボタンを押す。

「はい！」
「お、出るの早いじゃん」
「いつかかってくるか分かんなかったから
携帯持ち歩いてた」と恥ずかしそうに笑う

「なにそれー」って笑って誤魔化したけど
可愛すぎんだろ…。

「明日休みなんだね」
「土日は休みなの！
佐久間くんは明日も仕事ある？」
「佐久間さんは仕事なんだよねー」
「そうなんだ！お疲れ様さまです！」
「ありがとうございますっ！」

「あのさ、Aちゃんに聞きたい事あってさ」
「ん？なに？」
「Aちゃんって彼氏っているの？」
「え！？」
「え！？何そのびっくりな感じ…」
「もしかしているの！？」
「い、いないよ！！
急に聞かれたからびっくりしただけ！」
「いないの！？」
「いないよー！」


よっしゃっ！！


後は、最後の質問するのみ！


「じゃあさ、好きな人は？」
「す、好きな人！？」
「また焦ってんじゃん」
「佐久間くんが変な事聞くからだよ！」
「答えてよー」

「えー」
「なにー、いる…の？」

「い、いないかな」
「なに、言いきらない感じは」

「さ、佐久間くんは！？」
「俺？俺はねー、彼女なし！
好きな人はね、いるよ！」

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