[文スト]森さんの娘ちゃん (ページ4)

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引帰戻素[_ヒキモドス_] ページ4

『ん…』
Aが起きるとそこは武装探偵社の捕虜を置いておく地下室であった
Aは勿論捕虜なので両手足を鎖で壁に繋がれていた
目の前には椅子に座った太宰とAが最も憎んでいる江戸川乱歩がいた
『何のようだい？』
治「知ってるだろう？捕虜の仕事」
『生憎、私は何も知らないものでね。ただ父さん達の命令に従うだけさ。それに…』
乱歩「それに？」
『あの人達がいつ裏切るか分からない私に情報を教えると？』
乱歩「そうだね…確かに君は5年間ここにいた。だけど君は探偵社をとてつもなく憎んでいる。裏切る可能性はないんじゃないの？」
『うるさい』
江戸川をキッ…と睨む
治「…いや、森さんは裏切ると思って教えなかったんじゃない。探偵社からA嬢を引き戻すと思い探偵社に関わることは何も教えなかったんだ。引き戻しそうな者が関わりそうな仕事はやらせなかったんだ…森さんも姐さんも、みぃんな。君を愛しているからね、殺さないといけなくなるようなところに入っていってほしくないんだよ。それに…」
『…』
治「君は探偵社を憎んではいるが光にいきたいというのが本心だ。だけど罪と血に穢れた自分が光にいってはいけないと思っているから森さんという理由をつけて本心を偽ってるのだよ。まぁ、探偵社を憎んでいるというのも本心とは思えないけどね」
本心を的確に当ててゆく太宰
江戸川が目を見開く
そこに…武装探偵社の社長である福沢諭吉が入ってきた
『…』
やはり睨むA
諭吉「…久しぶりだな」
『つい一昨日ほどに会ったが？』
諭吉「…」
治「会ったんですか？」
『何、任務でね…福沢諭吉と死なない程度に手合わせをして来いと。無理をいうよ…』
福沢とAの実力差はあまり無い
Aは幼い時から太宰、中原、尾崎、幸田、斎藤、森鷗外…この6人に超スパルタ訓練されてきたからだ。
所謂…戦闘の英才教育、というものだ
『勿論負けたさ。まぁ、相手の長に勝てるわけないのだけど…で？結局何のために私を連れてきたんだい？』
乱歩「引き戻すため」
『ふざけるな。引き戻すだと？…君達が、君が私を追い出したんだろう？』
乱歩「そ、れは…」
そこに残りの初期メンバー…国木田独歩、与謝野晶子が入ってくる。
福沢、国木田、与謝野、江戸川はAが追い出された当時にいたメンバーである
『何しに来た？』
独歩「…」
晶子「久しぶりだねェ…」
悲しそうな顔をする国木田
悲しみながら再開を懐かしむ与謝野
反応はそれぞれである