8話 ページ8
「私、エスカレーター式のお金持ちの学校の大学から入学したじゃないですか?」
「あー、慶成ね。でも、あなたのお家もまあまあお金持ちじゃない。本当は幼稚舎から入れたんじゃないの?」
我が家は父の方針で社会経験として小学校は公立、中高は女子校みたいな感じで色々なこと経験させてもらったから。
「まあ、そうなんですけど。、それで、大学入ったときに幼稚舎から通ってるタイプの一軍の先輩に一目惚れしたんです。」
「でも、慶成ボーイってチャラくない?花咲さんとちょっとイメージ違うかも。」
今思えばそうなんだけど。
「中高女子校だと憧れの対象になっちゃうんですよ。キラキラしてるように見えて。、、結局付き合ってもらえたんですけど。彼の友達のノリについて行くだけで一苦労。常にモテる人でしたし、愛されている実感がなくて、無理して。尽くして。、今思えば、ホストにハマってるような感覚だったのかも。」
「思ったより恋愛体質なのね。」
そうかも。
「だから、自分を1番大事にしたいんです。」
「本当にそうできてる?」
え?
それってどういう。
「自分を1番大事にしているんだとしたら、こんなに仕事で無理しないでしょ。」
そう、なのかな、。
「あなた多分、夢中になった時に自分を犠牲にしちゃう癖がある。」
今まで気がつかなかったけど、そうなのかも。
言われてみれば思い当たること沢山ある。
「そうかもしれませんね。」
「だからこそ、大事にしてくれる人と一緒にいるのはいいことよ。アンバサダーさんと元カレは同じ人じゃないんだから、過去のトラウマに囚われちゃダメ。、、大体、誰かに取られてもいいの?本当にそのままの関係でいいの?」
私よりいい人を見つけてしまったら。、
今は構ってくれるけど、飽きられちゃったら、。
私が思ってたよりもずっと結弦さんは私の中で大事な存在で、徐々に大きくなってた気持ちがもう誤魔化せないぐらいになっちゃってる。、
「明後日会うんでしょ?久しぶりに話してみたら?」
「そうします。」
まだ結弦さんの気持ちが変わってなかったら、。
もしも、私にまだチャンスがあるなら、しっかりと私の気持ち伝えないと。
私、結弦さんのこと好きなんだから。
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作者名:かれん | 作成日時:2022年9月8日 16時