42話 ページ42
食事が終盤に差し掛かり、デザートを待っている間、私たちは今までのことを振り返っていた。
「Aさ、もし俺の肌がそんなに綺麗じゃなかったら、友達にも彼氏にもしてくれなかった?」
え?
「急にどうしたの?」
「だって第一印象は肌でしょ?」
それは否定できないかも。
「第一印象はそうだし、確かに肌に一目惚れしたけど。、好きになったきっかけは、結弦さんの優しさかな。イケメンだし、スターだし、仕事もできるし、みんなに愛されてるし、天狗になっても良いはずなのに、謙虚で私なんかに優しくしてくれるんだって最初は結構衝撃だった。」
「俺、そんなにすごい人間じゃないよ。」
絶対王者とか、色々言われてきたんだけど、実は中身は意外なことに普通な人なんだよね。
「今はね、私にとって結弦さんは普通の彼氏だよ。」
「うん。、よかった。そう言ってくれるから、Aの前では弱みを見せられる。本当にありがとね。」
私もたくさん甘えちゃってる気がする。
「失礼します。デザートをお持ちしました。A様、おめでとうございます。」
すごい。バースデープレートだ。
「結弦さん、ありがとう。」
え、いつのまに、、花束?
「A、お誕生日おめでとう。」
綺麗な青い薔薇。
「ありがとう。」
「お写真お撮りしましょうか?」
良いのかな?
「A、撮ってもらおうか。」
「うん。」
ー羽生sideー
喜んでもらえて良かった。
「本当にありがとうね。急な話だったのに。」
「お祝いしたかったから。」
「この薔薇、集めるの大変だったでしょ?こんなにたくさん青い薔薇。」
え、?
「青い薔薇って希少?」
「あ、うん。技術の賜物なの。薔薇は元々青色色素を持ってないからね。、だから花言葉は夢がかなうとか奇跡とか。」
そうなんだ。さすが、詳しいな。
「なんか結弦さんみたいだよね。」
「え?、、確かに、青いイメージ持ってもらってることが多いから青にしたけど。」
「え、だって。花言葉、夢が叶うだよ。結弦さんは自分の夢を叶えるための努力は惜しまない人だもん。」
努力は惜しまないか。
Aって結果もその過程も褒めてくれるから、。
あ、そうだ。
「これ、俺からの誕生日プレゼント。」
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作者名:かれん | 作成日時:2022年9月8日 16時