21話 ページ21
「お、もうみんな揃ってるな。」
あ、お父さんとお母さんも来た。
「A。元気にしてた?、あら?少し痩せたんじゃない?」
「それ、さっきハグした時に俺も思った。痩せすぎ。今日は沢山食べなよ。」
「お母さん、久しぶり。元気だよ。、大雅兄、気のせい。前とあんまり変わってないよ。」
こうでも言っておかないと実家に連れ戻される。
「まあとりあえず、乾杯しようか。メニューはいつものでいいな?」
「乾杯さ、ちょっとロゼっぽいシャンパンにしない?これ美味しそう。」
あ、ほんとだ。
「じゃあ、それで。」
そういうと、大和兄が注文してくれた。
大和兄、面倒見いいんだよね。
「そうだ。料理が来る前に。、A、これ目を通しておけ。」
ん?
このハードカバーな冊子。
これってもしかして。
「お見合い?」
「そうよ。そろそろ、結婚してもいいんじゃない?今、お付き合いしている人いないって言ってたわよね?」
まずい。、いるって言わなきゃ。
「あの後、色々あって。今彼氏がいるの。」
あれ、みんなの動きが止まった。
「え、、?もう一回言って。あれ、聞き間違いかな?大和知ってた?」
「あ、いや。俺も聞いてない。あれ?彼氏いる?」
「うん。彼氏いる。」
そんなに驚かなくても。
「、相手は?結婚する予定は?いつから?」
「あなた、落ち着いて。A。お見合いは断っておくわね。ごめんね。変な気をきかせちゃって。」
「あ、ううん。ありがとう。」
お母さんは落ち着いてる。よかった。
「それでね、今度挨拶をしたいって言ってくれてるから食事会セッティングしてもいいかな?」
「お、結構度胸あるじゃん。なんの仕事してる人なの?」
大雅兄痛いところついてきた。
どうしよう。
「何?まさかニート?」
「違うよ。違うけど。、えっと、アスリート。」
あれ?、びっくりしてる?
「アスリートってあのアスリート?運動の?」
あれ、これは想定外。
アスリートと付き合うのは反対なの?
「そうだよ。」
「なんの競技の人なのかしら。収入は安定しているの?」
あ、なんだ。収入とかを気にしてたんだ。
じゃあ、問題ないや。よかった。
「スケートだよ。私よりも収入多いんじゃないかな。」
「スケート?、フィギュア?」
「うん。」
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作者名:かれん | 作成日時:2022年9月8日 16時