12話 ページ12
ー次の日ー
ー羽生sideー
「ていうことで付き合うことになりました。」
「よかったです。おめでとうございます。」
川久保さんは俺たちのこと応援してくれていて、本当にありがたいな。
「では、次は同棲を始めた時か、結婚するときに教えてくださいね。、あ。公表とかはしないですよね？」
そうだ。一緒にしばらく暮らすことも言っておかないと。
「ごめんなさい。実は昨日から一緒に俺の家に住んでて。」
「え、展開が早い。、」
まあ、そうだよな。でも。
「恋愛的な意味でというより、Aの体調のためです。最近不眠らしいんですよ。昨日も最初はうなされてすぐに起きてしまって。俺の家の方がよく眠れるって言ってたんです。だから、どちらかと言うと保護って感じです。」
「ストレス過多からの不眠症ですか。、睡眠導入剤とか使ってないのだけが救いですね。」
「まあ、そうですね。あ、公表はしないです。徹底的に隠します。」
「了解です。では、アイスショーの打ち合わせに向かいましょう。」
ー数日後ー
ーあなたsideー
あれから、結弦さんの家でお世話になって、精神的に安定してきたし、よく眠れるようになったけど。
草壁さんとまだきちんと話せていない。
チーフとか先輩方が手伝ってくれて無理な残業はしないようになったけど、このままじゃダメだ。
根本的な解決になっていないし。
「あ、いた。A！」
ん？この声どこかで、。そう思って振り返ると。そこには。
「青木先輩、？どうして。」
「そんな幽霊見るような目で見んなよ。久しぶり。」
青木先輩はKASEの社員じゃなかったはず。
どうしてここに？
確かアーキテクチャっていうコンサル会社に就職したはず。
「動画見たよ。、今KASEの研究員なんだって？」
動画？、あ、もしかして対談動画？
「それを見て会いにきた。、俺らやり直さない？」
え、？
何を今更。
「青木先輩。冗談言わないでください。、大体なんでここに入れたんですか？ここは関係者以外、、」
あれ？
関係者パス。
なんで？
「俺のクライアント、この会社なんだけど？特許関連。お前が開発した商品の。」
そっか。コンサルだから。
「ちょっとこっち来いよ。」
「あ、ちょっと、離してください。」
青木先輩の指が手首に食い込んで、、痛い。、
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作者名：かれん | 作成日時：2022年9月8日 16時
