2話 ページ2
「花咲さんから見て、僕の肌ってどうですか?」
「いや、それはもう。素晴らしすぎて。初めてお会いしたんですが、お肌の美しさに見入ってしまいました。」
そういえば、初めて会った時も肌ばっかり見てた気がする。
「ありがとうございます。かすみ草シリーズにお世話になってます。」
「使っていただけて光栄です。実は、こちらのキキョウシリーズにも2種類ご用意がありまして、こちらの青いボトル、アルコール不使用の敏感肌さん向けのものとなっております。」
あ、そうなんだ。
「じゃあ、僕も使ってみますね。」
「ありがとうございます。」
「オッケーです。映像チェック入ります。」
思ったよりスムーズ。
Aめちゃめちゃ話すの上手。
かまないし、わかりやすいし。
「お疲れ様でした。飲み物どうぞ。」
「川久保さん、ありがとうございます。」
「順調に終わりましたね。あ、花咲さんもよかったら。」
お、気がきく。
「Aもお水飲みなよ。顔色なんか悪くない?」
「あ、すみません。ありがとうございます。」
なんかふらついてる気がする。
「今日は到着が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。本来であれば、私が先に到着してお出迎えするべきなのに。」
気にしなくていいのに。
「何かあったんですか?」
「あ、、いえ。そういうわけでは。」
これは何かあったな。
「言ってみなよ。怒らないから。」
「あ、えっと。、、来る途中に電車で少し気分が悪くなってしまって、一旦電車から降りて落ち着いてから、次の電車で来たんです。すみません。」
謝ってほしいわけじゃないのに。
「普段から電車酔いをされるんですか?」
「いえ。初めてです。」
相当具合悪いのかも。
「すみません。花咲さん、ちょっといいですか?研究所から至急の連絡が。」
「あ、はい。すみません。席を少しだけ外します。」
オフになった瞬間から声にハリがないし、やっぱりふらついてるし、心配。
「花咲さんお仕事忙しそうですね。なんかやつれました?」
「やっぱりそう思います?今日なんかふらつきもあって、心配で。」
「今、17時ですし、もしかしたら直帰かもしれませんね。お家までお送りします?」
優しい。
「お願いします。」
「ビデオチェック終わりました。」
浅川さんだ。
「サムネイルの写真なんですが、どれがお好みですか?」
53人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かれん | 作成日時:2022年9月8日 16時