6話 ページ6
ー羽生sideー
薬膳鍋？
正直、イタリアンとかフレンチとかそういうおしゃれなものを食べに行きたいと言われると思ってたんだけど、まさかの鍋。
体にいいのかな？いや、肌にいいのか。
花咲さんらしいチョイスか。
せっかくだし、食べてみたいかも。
個室なら、お店に迷惑をかけることもないし。
おしゃれなお店だな。
予約はお願いしちゃおう。
行きつけのお店なんだろうし。
明日、何着て行こう。
イタリアンとかフレンチのお店ならスーツでいいかと思ってたけど、薬膳鍋なら、ドレスコードもないだろうし、ラフな服？
難しい、。
ーあなたsideー
乳液よし、クリームよし。
うん。今日も肌いい感じ。
やっぱりヒト幹細胞配合の美容液いいかも。
あ、返信きてる。
是非行ってみたいですだって。嬉しい。予約はお任せしてもいいですか？って書いてあるから、予約しなきゃ。
ん？何も考えてなかったけど、何を着て行けばいいんだろう。え、どうしよう。
明日会社行くし、会社帰りの服装でいいんだよね。
え、どうしよう。
でも、もう10時半だし、そろそろ寝ないと肌のコンディションが。
いつも通りでいいや。
友達とご飯に行くだけの話だし。
ー−−−−−−
ー次の日ー
やばいやばいやばい。
機械の調子が悪くて、データとるのに時間がかかっちゃった。
10分ぐらい遅刻しそう。
さっき遅刻する連絡はしたけど、初めてご飯行く相手に対して、失礼すぎる。
あ、着いた。ここだ。
「すみません。予約した花咲ですが。」
「お待ちしておりました。こちらへどうぞ。」
10分弱遅刻。、うわ、申し訳ない。
「こちらのお部屋でございます。」
「ありがとうございます。」
扉を開けると、そこにはすでに羽生さんの姿が。
「遅刻してしまい、大変申し訳ございません。」
「あ、いいですよ。頭をあげてください。機材トラブルだったんですよね。仕方ないです。」
そう言って、やさしく微笑んでくれた。
本当にやさしい人なんだな。
「化学系の機材は一回の購入にかなりお金がかかるので、結構おじいちゃんな機械を使ってて。」
あれ、そんなに面白いこと言ったつもりないのに大爆笑してる。あれ？
「なんか面白かったですか？」
「すいません。なんかおじいちゃんな機械って言い方面白いなと思って。」
たしかに。
そうかも？
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作者名：かれん | 作成日時：2022年7月17日 15時
