46話 ページ46
「2001号室に用事があるんですよね？」
優しそうな女の人。
誰だろう。
この顔、どこかで。
いや、似た顔を見たことがあるような。
「あ、はい。でも。約束しているわけではないので、出直します。」
「あなたもしかして花咲さんかしら？」
え、？
「どうして私の名前を、？」
「よく結弦から話を聞いているもの。結弦の母です。はじめまして。」
お母さん？！
「はじめまして。花咲Aと申します。」
よく話を聞いてるって、何を話してるんだろう。
「具合悪いって聞いたんでしょう？私の代わりに看病してもらっても良いかしら？」
え、
「具合悪いんですか？」
「あれ？じゃあどうしてここに？」
「お出かけの約束をしたんですが、待ち合わせに来なかったので何かあったのかと思って。」
具合悪かったんだ。
そうだよね。疲れも出るよね。
「結弦が休みに女の子とデートね。ふふ。なんか新鮮だわ。」
で、デート。
「私たち付き合ってはいないので。」
「わかってる。じゃあこれよろしくね。看病に必要な道具は一通り入ってるから。それと、合鍵。、あと、連絡先も入れておくわね。」
「あ、はい。」
荷物重い、。これを軽々持ってたお母さん凄すぎる。
背も高いし、運動神経の良さはお母さん譲り？
@羽生’s Room
「お邪魔します、。」
リビングの電気はついてない。
寝室にいるのかな。
えっと、寝室ってどっちだっけ？
部屋広すぎてわかんなくなっちゃう。
こっちか。
あ、いたいた。
息が少し荒い。
苦しそう。
とりあえず、冷やしてある冷えピタはないから、さっきお母さんにもらった冷えピタ貼ってあげよう。
残りの半分は冷やしておこう。
おでこあつい。
何度あるんだろう。
病院行かなくていいのかな。
あ、あった。体温計。おでこで測れるやつだ。
38.5？これはしんどいに違いない。
ど、どうしよう。えっと。熱を下げるには、。
大きい血管があるところをひやす。
よし、保冷剤をティッシュに包んでわきの下に入れてあげよう。
あとは、氷枕でしょ。
汗拭いてあげよう。
本当はお水とか飲んで欲しいけど、起こすのはかわいそうだから、起きるまで待機しよう。
あとお母さんが持たせてくれたのはフルーツか。
これは起きたら。
あ、カロナールじゃん。
解熱剤飲んでないなら飲んだほうがいいかも。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かれん | 作成日時：2022年7月17日 15時
