43話 ページ43
「化粧品のPRの一環として決まっていた対談企画の相手が花咲さんに決まりそうです。」
え？Aちゃんに？
「ほんとですか？」
「はい。役員の浅川さんが協力してくださいました。」
浅川さんが？なんかそれはそれで複雑。
「花咲さん可愛らしいですし、言葉遣いも丁寧で、何より研究担当者なので。むしろ男性職員じゃなくて良いんですか？って心配されちゃいましたよ。」
男性職員？
「どうしてですか？」
「動画的には女性の方が華があって良いですが、こちらサイドは女性を羽生さんに近づけたくないと思われているようで。あ、それと一件気になる事が。」
気になること、？
「浅川さんと直接お話しした時に、アイスショーで花咲さんを呼びに行った件について聞かれました。花咲さんは親戚がスケーターで少しだけ出ているからその人の招待で来たと話していたそうです。」
誤魔化さなくて良いのに。
「なので私が呼びに行ったことに対して疑問に思ったようで。」
なるほど。確かにそうだよな。
「何か言いました？」
「私はご存知の通り嘘がつけない性格なので、羽生さんがお呼びだったのでとお話ししました。お二人の関係は知らないことにしてあります。」
ていうことは今日、Aちゃんがもしかしたら聞かれているのかもしれないな。
正直に言ってくれても良いんだけど。
ーあなたsideー
コース料理がメインに差し掛かりお酒もかなり進んだ頃。
かなり浅川さんと打ち解けて楽に話せるようになった。
「あの、さっきから気になっていること聞いても良いですか？」
さっきから気になっていること、、？
確かに、何か聞きたげな雰囲気は感じるかもしれない。
「はい。私に答えられることであれば。」
「羽生さんとはどのようなご関係ですか？」
ん？
「どのようなというと。」
「アイスショー、本当は羽生さんの招待だったんではないんですか？、迎えに来た方はマネージャーの川久保さんですよね？」
あの人川久保さんって言うんだ。そういえば名前は聞いてなかったかも。
「川久保さんはなんとおっしゃっていましたか？」
「羽生さんに読んでほしいと言われてい呼びに行ったが、2人がどのような関係なのか知らないとおっしゃっていました。」
どうしよう？どうやって誤魔化そう？
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作者名：かれん | 作成日時：2022年7月17日 15時
