Spirit of Flowers and Ice (ページ35)

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35話ページ35

「明後日のお店のリンク送ったんですけど、見ました？」

「はい。素敵なお店ですね。」

「ありがとうございます。あの、あんまり気負わずに来てください。そんなに服装も気にしなくて良いので。」

本当に優しい人だ。

私が緊張しないように、気遣ってくれたんだ。

「ありがとうございます。」

「いえ。俺はただ、花咲さんと仲良くなりたいだけなので。」

あ、結弦さんシャワー浴び終わって戻ってきたのかな？物音が。

少し濡れた髪。

暑いからか、上半身は何も着ていなくて、

わたしには刺激が強すぎる。

「花咲さん？、聞いてます？花咲さん。」

あ、電話してたの忘れてた。

「ごめんなさい。あ、はい。聞いてます。」

「じゃあ、また。」

「はい。では、失礼します。」

私がどきどきしているのに気づいているのかな。

結弦さんは呑気に水を飲みながら涼んでいる。

「浅川さん？」

「あ、うん。そう。」

かといって、ここは結弦さんの家。私はただの来客。服着てよなんて言えないし。

「なんでこっち見ないの。」

だって、直視できないんだもん。

「電話中も一旦動きが止まったよね？なんで？」

こ、これって。、言わせようとしてる？

私が慌てていると、近づいてくる気配が、。

「なんで逃げんの？」

「そ、そろそろ服着たら？、冷えちゃうよ。」

「、あ、そういうこと？顔真っ赤。」

ドSなの？絶対そうだよね。

「しょうがないな。ゆでだこになりそうだから、着てあげる。」

「髪、乾かさないの？」

「めんどくさくてさ。あ、乾かしてくれる？」

私が？

「いいけど、何かこだわりとかないの？」

サラサラに見えるし。

「ないよ。」

そうなんだ。

「はい。これドライヤー。」

「じゃあ、乾かすね。」

「うん。あ、そうだ。何食べに行く？今何食べたい気分？」

うーん。なんだろう。

「特にこれといって思いつくものはないかな。結弦さんは？」

「え、なんだろう。、餃子とか？」

餃子？ちょっと意外かも。

「じゃあ、中華屋さん行く？」

「うん。あ、でも。個室となると、今から予約できないかも。」

確かに。
あ、じゃあ。

「私作ろうか？お店のほど美味しくはできないかもしれないけど。」