27話 ページ27
「ほら、言ったでしょ？」
「え？」
「一般の人の方が、出会いが豊富って。」
あ、いや。でも、これは。
ん？
隣の男性が、Aちゃんの髪を触っている。
「あれは、髪についてるゴミとってもらってるだけじゃない？」
「あ、うん。、まあ気にしてないけど。」
「っふふ。嘘つかんでも。、モニターにらんでたくせに。」
無自覚だった、、。
「まあ、今日のショーにその気持ちぶつけてみたら？、だって、嫉妬と独占欲。テーマにぴったりじゃん。」
「羽生さん、そろそろオープニングのスタンバイお願いします。」
もう時間か。
「はい。今行きます。」
ー−−−−−−−
ーあなたsideー
とにかくすごかった。
普段接している結弦さんとは違う人みたいで。、、
鳥肌が立ちすぎて、ゾクゾクした。
これがプロフィギュアスケーターの羽生結弦なんだ。
余韻がすごい。
「花咲さん？、大丈夫ですか？行きましょう。」
あ、浅川さんの存在忘れてた。
ん？あそこに立ってる人。
この前私を結弦さんの楽屋に連れて行ってくれたマネージャーさんみたいな人に似てる。
こっちに歩いてきた。
「花咲さん。こんばんは。」
「あ、こんばんは。」
浅川さんが怪訝な顔してる。
どうしよう。なんてごまかそう。
「あの、裏来てもらっても？お呼びですので。」
え？
疲れてないのかな？、
でも、会いたいと思ってくれているなら、私も会いたい。
「浅川さん、すみません。今日は。」
「あ、いえ。急なことでしたもんね。また、連絡します。仕事帰りにでも。」
「はい。では。」
ー羽生sideー
「羽生さん、お連れしましたよ。」
え？誰も呼んだ記憶ないけど。
、、え？
「Aちゃん？」
「あ、うん。あれ、もしかしてお呼びではなかった？」
「あれ、おかしいですね。織田さんから、羽生さんが呼んでおいてほしいって言ってたと言われたんですが。」
のぶくん？
「なんか、ごめん。帰ったほうがよければ、帰るね。」
あ、そういうわけでは。
「来てくれてうれしいよ。ありがとう。、どうだった？」
「、すごかった！！、鳥肌立ちすぎて、鳥になれそうだった。」
なにそれ、。
笑わせようとしてくれてんのかな。
「なんか、いつもと違くて。なんていうか。」
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作者名：かれん | 作成日時：2022年7月17日 15時
