Spirit of Flowers and Ice (ページ1)

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1話ページ1

A rose can never be a sunflower, and a sunflower can never be a rose. All flowers are beautiful in their own way, and that’s like women too.

かの有名なファッションモデル、ミランダ・カーの名言だ。

直訳すると、薔薇はひまわりになれないし、ひまわりは薔薇になれない。全ての花々は自分なりの美しさであり、それは女性のようだ。

時代によって美しさの基準もかわる。

平安時代はぽっちゃりしていて目が細い女性が美しいと言われていた。今の時代は目が大きくて華奢な女の子が美しいと言われている。

でも変わらないものもあるだろう。

それは肌の美しさ。

「A、聞いてる？自分の世界行ってない？」

「あ、ごめん。」

女子会に来てるのをうっかり忘れてた。

全部あそこに飾られているきれいな花のせいだ。

あれ、そういえば。

「なんかお皿の数多くない？まだだれか来るの？」

今日、私が把握している人数は私を含めて3人。

でも、お皿は6枚。
それと、

「なんか座り方のバランス悪くない？、、私、あっちのテーブル行ってもいい？」

「だから説明したじゃん。これ、合コン。」

うん？

「もう一回言って。」

「合コン。」

よし。

「帰ります。おつかれー。」

「おー、待て待て待て。」

「ちょっとだけいてくれてもいいじゃん。だって相手の人たちA目当てだよ。」

私は、化粧品会社KASEに勤めている研究員だ。
一緒に合コンに来ているのは、藤堂遥と中条円。

彼女たちは私の入社の同期で今は広報の社員。

可愛くて、おしゃれで憧れで大好きな同期。

でも、そんな大好きな同期のお願いでもできることとできないことがある。

「すみません。遅くなりました。」

相手の人、来ちゃった。

流石にすぐには帰れないし、少し話したら抜けさせてもらおう。

「いえ。私たちも今来たところです。ね、A？」

「あ、うん。」

こういう場所、あんまり得意じゃないから早く帰って推しのMVでも見ながらアイス食べたいな。

あ、ライブ映像でもいいな。

ん？

なんかこの人見たことあるな。

どこで見たんだっけ。

そっか。有名なフィギュアスケーターさんだ。

「え、うそ。なんで？」

「ね、びっくりだよね。」

円と遥はミーハーだもんね。浮足立ってる。
いや、それにしても綺麗な肌。

どんなお手入れしてるんだろう。