肆拾参▽これが…! ページ48
「…高杉、私のクナイの場所知らん?あれ無かったらやる気も何も出んねんけど」
「オメェ、まだ持ってたのか」
高杉が驚くのも無理はない。私がいつも持ってるクナイは先生に貰ったモノで、何回も整備しながら使ってる。物持ちは良いのよ。
「クク…オメェも変わらねぇでよかったよ。壊し甲斐がある」
おいおいおいおい!高杉ヤンデレみたいになってんぞ!怖い怖い!
「ははっ。誰がお前に壊されるかバーカ!」
いやいやいやいや!フラグフラグ!こういうのフラグになってすぐ回収されるん知ってるで!同人誌かよ!やめろよ!この小説、全年齢対象やぞ!折るぞ!私はフラグを折るぞ!
「…それよりも。なんで私はここに連れてこられたん。ていうか神威はどこ。クナイ返せ」
「あり?どうして晋助がここに居るの?もし俺の獲物に手を出してるのなら、殺しちゃうぞ」
獲物って、そんなライオンみたいなこと言わんでも…なんて呑気に思えるのはAの図太さか、はたまた慣れなのか。彼女自身自覚はないだろう。
「…っふ。オメェも随分とモテる様になったじゃねぇか。覚悟しておけよ、A。オメェはいつか必ず選択を迫られる時が来る。せいぜいその時が来るまで生き抜くことだな」
「…今も逃げ方の選択肢考えてるところやわ、ボケぇ」
その言葉が高杉に届いたのかは分からない。
「どう?俺の元に来る準備は出来た?」
「はは、だから誰がお前のところなんか行くか。そんなに私のこと大好きか?いや、違うな。お前は強い奴と戦いたいだけ。それで弱り始めたら次の奴を探す。それを繰り返して行くだけ」
ふーん。と、さほど気にしていない神威にAはコイツに慈悲は無かったなと自嘲する。
そんな彼女を見て神威はスッと近付き
「俺は、本気でお前が欲しいんだよ。何回言ってもお前は俺の所に来ない。だから今回は迎えに行ったんだよ。いつになったら来る?」
待て待て、急な展開について行けへんぞ、なんやこれ、誰やこれ!
雰囲気をぶち壊すことを考えないと神威の原作からは想像出来ない子犬の様な目に頷きそうになる。そうか、これが夢小説か…!クソっ、逃げてぇ…!
「ねぇ、逃げたいの?」
は?気の抜けた声が出るのはしょうがない。まさか攫った張本人からそんなことを言われるだなんて誰が思うか。
「え、逃げていいの?」
「逃げたくないの?」
嬉しそうにすんなよ!逃げにくいやんけ!
「ま、逃がさないけどね」
…結局どっちなん。
……帰りたい。
▽
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冬目(プロフ) - グミ13さん» おー!なんか嬉しいですね(笑) と言っても私のはペンネームなんです(^-^; (2018年4月11日 21時) (レス) id: ac65269093 (このIDを非表示/違反報告)
グミ13 - 冬目里桜さんの名前を見てこりゃびっくり!僕の名前と同じ名前ですた^^里桜(りお) (2018年4月11日 20時) (レス) id: 56aab0f402 (このIDを非表示/違反報告)
冬目里桜(プロフ) - 自称サド姫さん» おぉ!なら作者とも同じですね♪ありがとうございます。頑張ります♪ (2013年7月23日 16時) (携帯から) (レス) id: e053176850 (このIDを非表示/違反報告)
自称サド姫 - めっちゃ、面白いです!!主人公が自分と同じ関西人ということに親近感がわきます!!更新頑張ってください。 (2013年7月23日 15時) (レス) id: 37956fb5f7 (このIDを非表示/違反報告)
冬目里桜(プロフ) - リンダさん» ありがとうございます!頑張ります(*^□^*) (2013年7月6日 8時) (携帯から) (レス) id: e053176850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬目 | 作成日時:2012年10月29日 21時