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ーWednesday 14:00
「はぁ、なんで俺らが打ち合わせに行かなあかんの？」
濱田さんはぼやきながら運転をしていた。
今朝出勤してすぐに、課長から合同プロジェクトの件で打ち合わせをしてきて欲しい、と命じられたことがそもそもの始まり。
「大体さぁ、打ち合わせやったら前日に資料準備したりすんのに、何で当日の朝なん？おかげで午前中なんも仕事できひんかったわ！」
イライラが収まらないのか、愚痴をこぼす濱田さんの隣で私は、真剣に資料とにらめっこをしていた。
「何で私と濱田さんやったんですか？」
「あの課長の考えてること何もわからんな！」
今日打ち合わせは、取引先のジャニストコーポレーションで行われる。粗相がないように、と上司に執拗に言われたせいか、久しぶりに緊張していた。
「今日は直帰無理ですね」
「仕事死ぬほど残ってるしな…帰社して残業や」
打ち合わせ前から、大きなため息が車内に響いた。
取引先に着くと、小さな会議室に通された。
「本日はよろしくお願いします。担当致します、佐々木と申します」
名刺を渡されハッとする。佐々木さんって、懇親会で泥酔してた人だ。
「本日は商品開発の件での打ち合わせと聞いています。こちらからいくつか資料を用意したので、参考にして頂ければと思います」
濱田さんは仕事モードになるとキビキビ進めてくれる。
「あれ、ここのとこ何の話するんやっけ」
と見せかけて時々抜けてしまう。そこのフォローが私の役目だと、教育係についてもらっていた時のことを思い出した。
打ち合わせは順調に進み、ほぼ予定通りの時間に終了した。会議室を出て、エレベーターの方へ廊下を歩いていると。
「佐々木さーん、判子ください！」
一緒に歩いていた佐々木さんを止めたのは、藤井さんだった。
「あれ、Aさんや。打ち合わせ？」
「はい、今終わったとこです」
佐々木さんは藤井さんに渡され書類をまじまじと見る。どうやら急ぎの書類のようだ。
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作成日時：2019年2月25日 12時
