１０…side:You ページ29
☪*｡꙳
まずい。
心の声と言おうとしていたことが真逆になってしまう程私はテンパっているらしい。本当は、それもそうか。って言いたかったのに。
心の中でそれもそうか。って呟いちゃったよ思わず。もう意味わかんないよ、馬鹿なんじゃない私本当に。
まぁいいや別に。
確かに言われてみればここまで必死こく理由なかったわ。マジどうでも――
「……いやいや！？ よくないよ！？ 百歩譲ってキスか好きな人だったらまだいいとしても性行為だけはよくないよどう考えても！！」
「……なら、それは抜きでいい。これでいいか」
「へぇぇええ！？ そんな感じ！？ そんな感じなの！？」
「はぁ。まさかそこまで俺の事考えてるとは思わなかったぜ。……まぁ願ったり叶ったりだけどな俺からしたら」
「俺の事考えてるって……いや！ 自惚れんのやめて！？ 考えるよ誰だってそんなの！！ アンタだからじゃないよ別に！！」
「……お前気づいてねぇのか」
「は？ なにが？」
「本当に人の話聞かねぇ野郎だな。今答え言ったじゃねーの俺は」
「へ？ どの辺が？ 勝手に自惚れただけじゃん今」
「……もういい、行くぞ。亜久津もいなくなったし、このまま話してたら日が暮れちまうっての」
「あっ、ほんとだ！ もう！ どうしてくれんの！ ばか跡部！！」
なんとでも言ってくれ、と至極だるそうに来た道を戻って行った跡部の背中を呆然と見つめた。
なんで私がだるい奴みたいになってんの？
いやまぁやけに突っかかってしまったことは認めるけども、そうさせた戦犯はお前だからな跡部！
くそ。結局何一つ分からなかった。答え言ったってどの辺が答えだったってのよ。
もうダメだ。ろくに頭が回らない。まぁ性行為じゃないならもういいか。
半ば諦めながら彼の後を追っていれば、雑木林を抜けたあたりで背後から私を呼ぶ声が聞こえた。
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作者名：2ytluvuusham081 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時：2020年10月19日 0時
