３…side:You ページ22
☪*｡꙳
「あーん？ なんだテメェ。この俺の言うことより亜久津の言うこと信じるってのか？ んな疑うなら、忍足と宍戸にも聞いてみろよ。あいつらも一緒にいたから知ってるぜ」
「いや、そうじゃなくて！ 亜久津さんが言ってることは多分本当なの！」
「多分？ なんだ多分ってのは。こっちはお前の悲鳴聞いてわざわざ疲れた体にムチ打って助けてやったんだぞ。真っ直ぐ突っ切るために雑木林抜けたせいで俺様の顔に傷までついたってのに、その恩を仇で返す気かテメェは」
「あ、それでほっぺ切れてんのか……じゃなくて！ それはごめん！ 本当にごめんだけど！ 違うの！ 悲鳴あげたのは、亜久津さんのせいじゃないの！」
「は？ あんな叫ぶことなんて、不審者に出会った以外にねぇだろうよ理由なんざ」
「ちが！ だから、その！ あの！ それは、その、生き物、にビビっ、ちゃって」
「……生き物だ？ なんだよ、何にビビったってんだよお前は」
「いや、んと、へ、び」
「……蛇？ は？ お前、蛇ごときであんな発狂してたのか？」
「蛇ごときって、しょうがないでしょ嫌いなんだから！！ 苦手なの！ 昔から蛇だけは本当にダメ、なの」
「……で、叫び倒した挙句気絶したってのか？」
「うん。そう。多分。だから、それを、助けてくれたのが亜久津さん、なんだと思う。でも気絶してたからわかんないし、それを今聞きに行こうと思って」
「……なるほど」
「だから、亜久津さんは悪い人じゃないから、とりあえずその、怖い目、やめよ？ なんか、蛇みたいで、怖い」
「な！」
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作者名：2ytluvuusham081 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時：2020年10月19日 0時
